研究課題/領域番号 |
21K02639
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
日向野 幹也 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 教授(任期付) (00165086)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 海外リーダーシップ教育研究者と共同研究・執筆 / 国内リーダーシップ教育研究者と共同研究 / リーダーシップ開発効果の測定ツール作成 / リーダーシップ開発 / 大学生 / 高等教育 |
研究開始時の研究の概要 |
「権限によらないリーダーシップ」の重要性がひろく認識されるようになってきて,立教大学と早稲田大学の先行事例を綿密に研究して「権限によらないリーダーシップ」教育が全国の大学で行われて始めている.しかしながら各大学の学生の特徴や学内事情に合わせた各大学の創意工夫が充分に共有されていないのが現状である. そこで,米国の標準的なリーダーシップ教育カリキュラムのうち,日本の大学生に特に必要性の高い要素は何か,また追加すべき要素,軽減してよい要素は何かという「問い」に答えていくことを通じて,日本の大学生に適した「権限によらないリーダーシップ」教育の標準的な方法を確立することが本研究の目的である.
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研究実績の概要 |
1) 研究対象となるリーダーシップ開発の授業(「リーダーシップ開発:理論とスキル」,「リーダーシップ開発:問題解決プロジェクト」,「他者のリーダーシップ開発」を計画どおりに実行し,データ取得と蓄積を行うことができた. 2) World Institute for Action Learning (WIAL)のPeter Cauwelier博士より,日本のリーダーシップ教育の普及について共同研究の開始を検討することになった. 3) 「職場と学校のリーダーシップ開発」(『日本労働研究雑誌』,2022年5月)において,リーダーシップ教育を経た卒業生が新社会人として職場に配属されたときにどのような環境に遭遇するかについて,心理的安全性とリーダーシップを用いた論考を出版することができた. 心理的安全性は,もともとはAmy Edmondson教授のteamingの論考に端を発しているが,組織の成果に結びつく心理的安全性の必要性はしばしば議論されるものの,どのようにして心理的安全性が醸成されるかは,必ずしも明らかでなかった.それが実はメンバーのリーダーシップの問題であると明確にすることができたと言える. 4) 「医療の質と安全学会研究集会」(神戸,2022年11月,抄録第17巻)で招待講演を行ない,医療分野で注目されている医療関係者間の心理的安全性の構築には医療関係者の,権限によらないリーダーシップが不可欠であることを論じ,多くの関係者から賛同を得られた. 医療関係でリーダーシップが注目されているのは,例えば看護師が医師に対して関係性を壊さずに反対意見を表明したり提案を具申することができるかどうかが安全性や成果に直結することが経験的に知られているからである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1) 「職場と学校のリーダーシップ開発」(『日本労働研究雑誌』,2022年5月)を出版するにあたり,経営学研究者との密接な討論を行うことができた. 2) リーダーシップ教育の効果について,学内の研究倫理委員会の審査を経てデータ取得と蓄積を行っている.
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今後の研究の推進方策 |
1) 引き続きデータ取得を行う. 2) 量的な計測を補完するために,質的な研究アプローチができないか文献調査を開始する.
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