研究課題/領域番号 |
21K02661
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
喜村 仁詞 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (30749429)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 大学満足度向上 / 愛校心 / 自校教育 / チームビルディング / 不本意入学 / 顧客満足 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、在学生の大学満足度を向上させる規定要因の解明に取り組み、更にこの研究成果を用いて、全学生を対象とした短期間での大学満足度向上プログラムの開発を目指す。 大学満足度の向上は入学者全体の20~40%を占めるとされる不本意入学者が持つ大学への不満を低減をもたらすことのみならず、愛校心や他者への推奨意向の向上をもたらすなど大学の活性化に繋がるものである。 申請者は「他者との協働」に基づく「自大学の良さを知る」行動が大学満足度を向上させることをこれまで明らかにした。そこで、他大学で実施されている取組みに目を向け、大学満足度向上のその他要因を解明し、それらを用いたコンテンツの開発に取り組む。
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研究実績の概要 |
コロナ禍の影響により、実施が遅れていた「短期間で愛校心の向上を図ることができるプログラム」の現地調査を令和5年度に実施し、以下の通り共通する要素を発見した。 令和4年度に文献調査で抽出した各大学の取り組みから、自校クイズ、学内歩き、自校に関わる内容等の講義科目の取り組みについての3大学への現地調査を行った。これら事例で実施されたプログラムで共通する内容が、①人間関係の構築 ②自校に関する内容の2点である。 人間関係の構築については、全ての事例において、これまでプログラムを実施していく中で経験的に得た知見であることが語られており、人間関係が構築される(居場所づくりが促進される)ことにより、自校に関する肯定的な情報を入手する態度が促進されると考えられている。すなわち、自校の中での自身の居場所づくりが人間関係の構築プログラムにより促進される。すると、学生たちは、自身の居場所をより良いもの(自身がいるべき場所)にするために、自校が自分にとって「誇らしい場所」または「居ることが恥ずかしくない場所」になるよう、自校の肯定的な要素を自ら積極的に取得するのであろう。 また、自校に関する内容については、様々なテーマで実施されているが、人間関係の構築を活かしたグループワークなど複数人での協働が中心となっているのであり、人間関係構築のための専用プログラムの実施を契機に、人間関係をより深める取り組みがプログラムの随所に組み込まれている様子が明らかになったのである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響のために、令和4年度に実施予定であった現地調査を令和5年度に実施することができた。そのため当初計画から概ね半年から1年間程度の遅れが生じている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の研究成果により、①人間関係の構築、②自校に関する内容の2点が短期間で愛校心を向上させるプログラムの構成要素には必要であることが明らかになった。そこで、令和6年度はこれら2点を組み込んだプログラムの開発・試行・効果検証を実施する。 なお、人間関係の構築プログラム部分については大学生のチームビルディング・プログラムに実績を持つラーニングバリュー社と共同でプログラムを実施、その効果を測定・評価する。
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