研究課題/領域番号 |
21K02682
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
松下 浩之 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30633789)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 知的障害 / 余暇活動 / 放課後 / 放課後支援 |
研究開始時の研究の概要 |
知的障害のある子どもは活動が受動的になりやすく、放課後に積極的に取り組める活動の幅を広げていくことが重要である。そのため、専門性の高い支援を提供することが重要であるが、主な支援の場である「放課後等デイサービス」は、事業所数の増加に伴いサービスの質の確保や低下が懸念されており、利用者のニーズの整理と高い専門性を持った支援者養成が求められている。本研究では、保護者の求めるニーズや、専門的な支援を実施するための支援者の困り感についての調査研究と、支援の専門性を高める方法論についての事例研究から、知的障害のある子どもの放課後生活を充実させるための支援体制の整備や支援者支援の方法論について提案する。
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研究実績の概要 |
本研究は3年間の計画であり、主な目的は以下の3点であった。(1)知的障害のある子どもの放課後活動やその支援に関する保護者のニーズを整理し、望ましい支援体制の整備や方法論を明らかにする。(2)「放デイ」事業所において知的障害のある子どもを支援する際に支援者が抱える困り感やニーズを整理し、支援者支援や養成における課題を明らかにする。(3)上記の2つの研究結果を踏まえ、知的障害のある子どもやその保護者と支援者の双方のニーズを満たす支援を実施し、放課後支援の充実と支援者養成に対する効果を検証することで、支援体制の整備や支援者支援の方法論について提案する。このうち、コロナ禍の影響で事業所調査が計画通りに進まなかったため、令和4年度に計画を変更し、特別支援学校高等部に在籍する知的障害のある生徒の保護者244名を対象に、放課後生活を含めた余暇の過ごし方が保護者のメンタルヘルスに与える影響を検討した調査研究を実施した。本年度は、このデータについて分析して論文にまとめ、学会誌に投稿した。また、余暇活動支援の意義に関する検討として、知的障害のある子どもの余暇活動支援と心的ストレスに関する生理心理学的検討、余暇活動支援による行動問題の改善効果の検討を実施した。さらに、前年度までに計画通りに実施できなかった、(2)の目的にかかわる事業所での支援者が抱える支援ニーズの整理、検討のための調査を実施した。A県内に所在し、「重症心身障害以外」を施設区分とするすべての放デイ事業所119件について、1年以上在勤するすべての職員を対象として、ウェブ調査を行ったところ、46名から回答が得られた。これらのデータについて、現在分析中であり、今後論文投稿を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度の調査が計画通り進まなかったことが影響し、進捗が全体的に後ろ倒しになっており、調査は実施できたが分析および論文投稿が終わらなかった。令和4年度実施の調査については論文投稿を行い、採択に向けて修正、審査中である。令和5年度に実施した調査および事例研究については、現在データ分析、整理をしており、投稿準備中である。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を1年間延長した。そのなかで、令和5年度に実施した事例研究および調査結果の分析と成果の発表を行う。また、当初の計画における目的(3)は実施できないが、計画を微修正し、これまでの研究結果を踏まえ、知的障害のある子どもやその保護者と支援者の双方のニーズを満たす支援について、放デイと家庭だけでなく学校を含めた連携の必要性や実現可能性について検討し、論文を投稿する
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