研究課題/領域番号 |
21K02709
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
小西 行彦 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (60528157)
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研究分担者 |
須賀 健一 徳島大学, 病院, 特任講師 (70511335)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | メラトニン / 低出生体重児 / サーカディアンリズム / 生体リズム |
研究開始時の研究の概要 |
極低出生体重児では、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder:ASD)などの神経発達症が高率に発症するといわれている。ASDの発症の要因の一つにサーカディアンリズムの異常があるといわれている。サーカディアンリズムの調整にはメラトニンというホルモンが重要な役割を果たしているが、ASD児ではメラトニン合成経路の異常とそれに伴うサーカディアンリズム形成の異常がその病態に関与すると考えられている。本研究では、極低出生体重児のサーカディアンリズムの形成とその基盤となるメラトニン分泌の発達的変化と後の発達的予後との関連を明らかにすることを目的としている。
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研究実績の概要 |
今年度は、極低出生体重児を含む低出生体重児や正常新生児から検体を採取し唾液中のメラトニンを計測した。在胎週数や出生体重などの関連は不明で、採取時間との関連も見いだせなかった。一方、母乳中のメラトニン濃度が児のメラトニン濃度に最も影響すると考え、哺乳前後でのメラトニン濃度の変化を計測するとともに、哺乳した母乳や人工乳中のメラトニン濃度についても計測を行った。その結果、哺乳した母乳などのメラトニン濃度が哺乳前後の児のメラトニン濃度の変化量に相関することを示唆する結果が得られた。このことは自らはメラトニンを生成することのできない新生児期~乳児期早期の概日リズムの形成に、母乳の概日リズム(日中より夜間に母乳中に多くのメラトニンが含まれる)が大きな役割を果たしていることを示唆しており、今後さらに症例を増やし母乳中のメラトニン濃度と児のメラトニン濃度への影響を明らかにしていく予定である。 また出生予定日前後にメラトニン濃度を測定した極低出生体重児の発達のフォローアップを行い、1歳時点での発達を評価した。現時点でメラトニン濃度と発達的予後との間に明らかな関連は見いだせていないが、今後も引き続き発達の評価を行い、関連性についてもさらなる検討を重ねる予定である。 今年度の補助金は、主に上記の研究を遂行するための試薬の購入費に当てられた。また、この研究を遂行するにあたって、補助金を用いて新生児期から乳児期におけるメラトニンの分泌に関する文献を複数購入した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
メラトニンの計測を行う研究補助者が体調不良のため休養していた時期があり予定していた計測を行えていなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
体調の改善に伴い計測は可能となっており、今後は予定通り研究を進めていく。
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