研究課題/領域番号 |
21K02768
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
梅津 信幸 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 准教授 (30312771)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 抽象構文木(AST) / デンドログラム(樹形図) / クラスタリング / 類似度 / 抽象構文木 / コード類似度 / 樹形図 / 編集距離 / Louvain法 / トークン列 / 3次元的可視化 / 採点業務 / レポート課題 / プログラムの類似度 / ソースコード比較 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究が目指すのは、プログラミングの演習系科目の提出物について「統一的な基準による大量の評価は可能か、どこまで効率化できるか」という問いへの答えである。学生から提出されたプログラム(ソースコード)を基礎的な文字列(トークン)に分解し、連続したトークン列がどの程度一致するかを指標として全ての提出コードとの類似度を求める。この類似度に基づいてソースコードをクラスタリングし、学生間の類似度に基づいてネットワーク図として可視化する。さらに、複数のレポート課題について時系列に沿って可視化することで、授業内容・レベルの適切さの評価や、特に注視すべき学生グループの効果的な把握を可能とする。
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研究成果の概要 |
大量の演習が必要なプログラミング科目において、学生から提出された大量のレポート課題を効率的に評価する手法を開発し、採点作業に要する時間を大幅に短縮することを目的とし、 学生のプログラム(ソースコード)を抽象構文木(AST)に分解し、マルコフ過程行列の類似度としてクラスタリング結果をデンドログラム(樹形図)として可視化する手法を開発した。計200名が履修する初級プログラミングの講義でのレポート課題のべ4000件程度を匿名化したデータに提案手法を適用し、採点に要する時間がおよそ2割程度まで短縮された。研究成果について国際会議で2件の発表を行い、学術誌論文にも投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生成AIの興隆によりプログラミング作業は人間が行う必要はなくなるなどの意見もあるが、工学部学生にとってはむしろ、それらのAIを高度に制御する側の人材としてプログラミングの重要性はさらに増している。プログラミング能力の涵養、特に初期の段階にはとにかく大量の演習による経験の蓄積が重要であり、大学の講義においても学生の主体的学習を促すレポート課題は必須である。週に10時間、20時間と要するレポート採点作業が本手法により数分の1の時間に効率化されることで、学生一人一人の提出物により細かくコメントを与えて理解を助けるなど、より効率的な学習を支援できる。
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