研究課題/領域番号 |
21K02777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
高木 昇 富山県立大学, 工学部, 教授 (50236197)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 福祉情報工学 / 障害者支援 / アクセシビリティ / ドメイン固有言語 / 学習支援 / 教育工学 / 視覚障害者 / ベクタグラフィックス / 形式言語 / 構文解析器生成器 / コンパイラ / 障害工学 / 画像表現形式 / 構文解析 / ベクターグラフィックス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,開発するオブジェクト指向型の図形記述言語が重要な役割を演じる.PowerPointでは描画された円などの基本図形はオブジェクトとして管理され,移動や回転,拡大縮小などの編集操作が可能である.しかし,既存の図形記述言語(例えば,TikZやScalable Vector Graphicsなど)では,基本図形の描画後はこのような編集操作はできない.本研究では,円などのオブジェクトを生成すると,それに識別子を割り当てることで,後の編集で再び過去に生成したオブジェクトにアクセスできるようにするなどの機能を導入することで,視覚障害者向けの図形記述言語を開発する.
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研究成果の概要 |
数学や物理学の教科書などに掲載される線図形を対象に,重度視覚障害者が独力で線図を描画できる支援システムの開発が目的である.作図した図は晴眼者が利用することを前提とし,精細に描画できることが条件である. 本研究では重度視覚障害者が精細な線図形を描画するために,図形記述言語visionを開発した.visionは線分や円などの基本図形をオブジェクトとしてメモリで管理し,精細な線図形の描画を可能とする.また,描画した線図形を確認するために点図ディスプレイGraphitiのインタフェースを開発すると共に,visionコードの聴き取りによる線図形の理解についての可能性を検討した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は,重度視覚障害者が独力で図を描画するための作図支援システムの開発である.また,晴眼の学生が使用することを前提とし,精細に描画できることを条件とするところが特徴的である.この目的を達成するために以下の三つの学術的な目標を設定した:①字句解析器及び構文解析器の開発;②図形記述言語(ドメイン固有言語)のコンパイラ開発;③作図支援システム開発とその評価. 全盲などの重度視覚障害者が社会で健常者と同等に活躍するには未だ高い障壁が存在する.本研究課題は,重度視覚障害者が独力で高精細な線図形(視覚情報)の編集を支援する技術開発への挑戦であり,彼らの社会活動の場を広げる意味で社会的意義は高い.
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