研究課題/領域番号 |
21K02780
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 法政大学 (2022-2023) 目白大学 (2021) |
研究代表者 |
森 幹彦 法政大学, 社会学部, 准教授 (70362423)
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研究分担者 |
小山田 雄仁 鳥取大学, 工学研究科, 助教 (30708615)
前波 晴彦 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設), 事務局, 准教授 (40604848)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | グループ学習 / ワークショップ / 議論の振り返り / 発想支援 / 議論プロセス / PBL / 意見集約 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、対話と議論を主体としたグループ学習において、意見の根拠を確認しながら意見集約を実施する作業の支援を目指す。そのために、集約において意見の背景を説明できるシステムを構築する。その際に、グループ学習で用いられる大判模造紙と付箋紙の変化を追跡するカメラ映像に基づくシステムにより活動状況を記録し、その情報から注目する意見や根拠となる意見を抽出して集約の一助とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、対話と議論を主体としたグループ学習において、意見の根拠を確認しながら集約する作業を支援するシステムを目指している。付箋紙と大判模造紙を使った議論から意見の変化を読み取るために、付箋紙を識別するシステムの開発を進めてきた。その中には、これまでARマーカを用いた付箋紙の識別手法から市販されている付箋紙を物体検出を用いて識別する手法が含まれる。 今年度は、この付箋紙を識別するシステムを基盤として、議論の振り返りのために付箋紙のグループ化を再検討するための支援システムを開発した。従来、グループ化を再検討する場合には、付箋紙が貼られた模造紙を保管しておき、その付箋紙を実際に操作するほかなかった。しかし、この提案システムはコンピュータ上ですべて完結でき、GUIで付箋紙のグループを指定できる。そのため、元の模造紙を用意しなくてもよく、複数人が異なるグループ化を再検討できるようになって、柔軟にグループの再検討が可能になった。これにより、様々な振り返りのシーンで用いられるようになる。 また、昨今の音声認識器の進展や、いわゆる生成AIの急激な進歩を考慮し、当初の研究計画にはなかったものの本研究にも重大なインパクトがあると考え、これらを用いた議論の要約の可能性を探った。グループ学習中に行われた音声データを自動文字起こしし、それを生成AIに議論の流れが分かるような要約をさせた。現在は文字数の制限から思考データでは全文が難しかったが、議論の流れに対して大きな誤りのない出力が得られた。グループ学習の議論では音声以外も用いられることから、これらを融合していくことで振り返りの効果を向上できることが期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症による活動の制限は緩和されたが、実験的なグループ学習を実施することがまだ難しかった。そのため、本研究が対象とする対面の活動の機会が十分に得られず、取得済みのデータや対面を必要としないデータをもとに分析するに留まった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスなど感染症の流行状況に注意を払いながら、グループ学習の活動を実施して検証を進めたい。
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