研究課題/領域番号 |
21K02787
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
小貫 睦巳 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (80708892)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 圧センサー / 指圧技能習得 / 圧面積測定 / シミュレーター / 音声フィードバック / 指圧手技習得 / 見える化 |
研究開始時の研究の概要 |
按摩マッサージ指圧師や理学療法士が対象者の身体の硬結部位を把握し触圧診を学ぶために、圧センサーを活用した指圧シミュレーターの研究・開発を行った結果、指圧スキルを表すには、圧の手技は左右同時圧しでの左右の協調性を測定するのが最も適しているという結果を得た。しかし音声の反応が遅延してフィードバックが遅れる問題が残されており、また指圧の巧拙については明らかでない。この反応の遅延を解決し圧を経時的な面積の変化として立体的に捉えることで指圧の巧拙を客観的に計測し実用性を高めることが本研究の目的である。これらを解決することで視覚障がい者をはじめとするあはき師養成の徒手技能修得システムの更なる確立を試みる。
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研究実績の概要 |
研究の目的は指圧手技の力覚応答性をより客観化し精度を上げるために、圧の一点計測でなく、圧面積の経時的変化を測定して実際の指圧手技を客観的に計れるかどうかを検証することである。対象・方法は住友理工社製の体圧分布測定機器「SRソフトビジョン」を基に作製した指圧シミュレータによって指圧手技を施行した動画データを活用し、ディテクト社製の画像計測マクロ処理ソフト「DIPP Macro2」を使用して圧面積の経時的変化を計測した。指圧師の有資格者1名と、理学療法学生5名に協力してもらい、両側同時圧し5回(1回に付き10秒間確保)を施行し動画記録を行い、これを上記ソフトで解析した。取得したデータは①左右の母指圧の各施行の面積の合計及び平均値、②左右の母指圧の各施行の最大面積値とした。データはサンプリングレート8回/秒で取得しテキストデータに書き出してこちらも新しく作成した解析ソフト(tuboCalc)で確認した。結果は被験者の属性は指圧師は男性・62歳・利き腕は右・臨床経験39年であり、学生は全員男性・年齢22±0.7歳・利き腕は右4,左1だった。圧面積を数値化・視覚化してそれが有資格者と初心者で明確に区別が可能かどうかを主眼にデータ取得の方法を含めて検討したが、数回に及ぶ試行錯誤やデータ取得手順の改良により、5回の施行の圧面積の最大値の左右の比較については、有資格者と初心者の結果に視覚的な区別が付くレベルの結果が得られるようになった。今まで行ってきた左右の一点の圧の協調だけでなく面積の変化としてみた場合、左右の圧の大きさや形が変わること、また回数毎にこれらに差が出る点など、今までの一点圧のみではわからなかったことが明らかになった。この結果を得るために必要なポイントは、①5回の施行を行う前に、しっかりとした練習を行わせることと、②模範となる試技を見せることであるという結論に至った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍による被験者集めに難渋したために当初の予定よりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は指圧シミュレータの改良を施し、①5回の施行を行う前にしっかりとした練習を行わせることと、②模範となる試技を見せることを安定して行えるよう準備を整えて、さらに被験者を増やして圧面積測定の実用性を探っていく予定である。
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