研究課題/領域番号 |
21K02788
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 至学館大学 |
研究代表者 |
前野 博 至学館大学, 健康科学部, 教授 (00369597)
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研究分担者 |
淺間 正通 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (60262797)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 遠隔教育 / 仮想学習空間 / プロジェクションマッピング / VR / 病児保育 / 院内学習 / プロジェクトマッピング / ロボット / アバター / 遠隔学習 / AR |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、病児学習や院内学習を含む隔離下にある学習者の学習機会や学習効果の平準化を目指すとともに、情動にも配慮した協調性や円滑な双方向性確保へも配慮する。その解決策として、ロボットアバタとリアルタイムVR(Virtual Reality)映像、学習情報オーバーレイによる教室内外の仮想的一体化により、シームレスな協調学習(リエゾン学習)が行える次世代型遠隔教育システムを構築する。これを通して、学習情報の提示のみならず情動の共有や多様性受容の醸成をも実現し得る授業展開を成し、その結果として隔離環境における持続的な学習意欲と学習効果の向上を目指す。
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研究実績の概要 |
令和5年度は主に室内に遠隔地の学習環境を再現するためのプロジェクションマッピング技術について調査・研究を重点的に行うとともに、VR仮想空間構築のためのVR映像のリアルタイムエンコード及び送信とデコード及び再生に関する調査・研究を実施した。 プロジェクションマッピングについては、室内3面のプロジェクタ投影と、室内に設置した全天球型小型ドームスクリーンへの投影を検討した。検討にあたっては、実際の運用実績のある企業を数社選定し、視察を行うとともにデモンストレーションを依頼し、さらに見積もりも依頼した。 その中の1製品は設置や運用が簡単で容易に全天球投影可能な製品で、院内学習等の環境でも最適と考えられたが、科研費予算に全く収まらず、その他大半の企業のシステムにおいても、円安の影響もあり、予算に収まらないことが判明した。また、3DVRカメラで撮影した遠隔授業風景のリアルタイム撮影についても調査したが、ハード、ソフトの両面での安定動作にまだ課題が多く、費用対効果の点においても満足がいくものではないため、断念し、2DVR映像とした。 プロジェクションマッピングは、室内3面投影による仮想空間を創出する方法と、半球型仮設ドームへの投影による仮想空間創出の2種類の方式に絞って検討を進めることとした。 令和5年度末頃には、ひとまずVR映像信号を1台のエンコードPCに入力し、MSTハブを介した3台のプロジェクタによる3面投影の形式で仮想遠隔学習空間の環境構築を行なった。 令和6年度からは上記環境でプロジェクションマッピングのためのソフトウェア導入と設定を開始し、現在調整中である。今後は遠隔地にある教室での学習状況を上記環境で遠隔仮想空間に表示した学習を進め、検証を行なっていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予算や令和5年度時点で利用可能なシステムの制約等から環境構築での障害が多く、新たなシステム構築検討に時間を要したことが主な要因である。 また、完成システムではなく、一からトライアンドエラーを重ねながら一人で構築を進めてきたことも予想以上に時間がかかった要因となった。
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今後の研究の推進方策 |
上記「研究実績の概要」に述べた室内プロジェクションマッピングの完成に向けて、ハードウェア、ソフトウェアの設定を進めていく。 システムが完成したのちは、研究分担者と協力しながら、システム構築と併せて学習コンテンツの開発にも注力していきたい。また、実際に構築した環境を使用した検証のための実験授業を行う。 実験データはこれも分担者と協力しつつ分析を進め、令和6年12月開催予定の異文化間情報連携学会年次大会で成果発表を行いたい。
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