研究課題/領域番号 |
21K02799
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 教授 (90231381)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | LTI / クリッカー / LMS / スライド共有 / 学習資源共有 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では LTI (Learning Tools Interoperability: 学習ツール共有基盤) を基盤に新たなサー ビスを構築し,それを複数機関で共有することを通して,機能拡張と共有の際に存在する問題点 とその解決法を明らかにすることを目的とする。最終的には,得られた知見を踏まえ,LTI 対応 ツールのためのフレームワークを開発することを目的とする。これにより,各教育機関での LTI 対応ツールの開発さらには共有が容易となり,高等教育機関での ICT 活用推進につながる。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は,2015年から2016年に開発されたLTI(Learning Tools Interoperability)を活用したクリッカーシステムの改良と高機能化を推進することである。このシステムにスライド共有機能を新たに追加することにより,システムの利便性と普遍性が大幅に向上した。開発業務の一部を外部委託する一方で,研究チーム自身が仕様策定を主導的に行い,毎週のミーティングを通じて仕様や開発プロセスの詳細な改善を実施している。 また,本システムは実際の授業で広く用いられているLMS(Learning Management System)であるBlackboardやMoodleと連携し,研究代表者自身の授業中にシステムを試行運用した。このような実地での試行により,現場での機能性と実用性を直接確認し,学生からの反応やフィードバックを収集してシステムを改善することができている。 さらに,複数の教育機関で本LTIツールを共有する際に起こり得る問題に対応できるよう,利用者管理機能の設計と導入も行っている。これにより,多様な教育環境でのシステム利用を可能とする。さらに,閲覧データを分析するためのLA(Learning Analytics)手法の開発も進行中である。これらにより,システムの利用状況や学習者の学習パターンを詳細に理解し,教育効果の最大化を図ることが可能となる。 同時期に進行していた全学LMSの移行について,本システムが問題なく稼働できることを確認したことは,本システムの堅牢性と移植性を示す重要な結果である。これにより,本システムのテスト運用を継続することが可能となり,システムの改良と評価を同時に進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実績の欄に書いたように,順調に実績を積み上げることができている。ただし,まだ研究発表として外部に公開できているものが少ないので,「おおむね順調」とした。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの成果を踏まえ,以下の研究推進方策を予定している。 まず,開発したLTIクリッカー/スライド共有システムを更にブラッシュアップする。これにはシステムの操作性の改善,機能追加,ユーザー体験の向上などが含まれる。これにより,システムが教育現場で更に活用され,教育効果を高めることが期待される。 次に,本システムから得られるデータを効果的に分析するためのLearning Analytics(LA)手法を開発する。この手法は,システムの使用状況や学習者の学習パターンを詳細に理解し,学習支援の最適化に役立てることを目指す。 さらに,LTIの認証システムとローカルシステムの認証システムを両立させるシステムの構築を容易にするためのフレームワークを開発する。このフレームワークは,PHPフレームワークのLaravelのプラグインとして開発する予定である。これにより,システムのセキュリティとアクセス管理の効率性を向上させることができる。 最後に、これらの成果をもとに、年度末までに国際学会で報告を行う予定である。
|