研究課題/領域番号 |
21K02808
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 松蔭大学 (2022) 帝京大学 (2021) |
研究代表者 |
山本 美紀 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20785612)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | ポートフォリオ / ルーブリック / 非認知的能力 / 教育評価 / 教育方法 / 授業設計 / アクティブラーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、学習ポートフォリオを評価するルーブリックの評価観点に着目し、認知的能力だけでなく非認知的能力を評価観点とすることによって、非認知的能力の測定方法および学習ポートフォリオの評価方法を確立することを目指している。そこで、独自に改良開発している振り返りシートおよびルーブリックを用いて学習者の非認知的能力を測定し、可視化することを試みる。さらに、学習者の認知的能力と非認知的能力との関係を構造方程式モデルによって明らかにする。 これによって、学習ポートフォリオを活用したアクティブラーニングの評価方法の確立および非認知的能力の育成方法の開発につながることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究は,従来の質問紙を用いた学習者の非認知的能力の測定結果とポートフォリオ評価における非認知的能力の測定データを分析することによって,ポートフォリオ評価における非認知的能力の独自の測定方法を確立することを目的としている.学習ポートフォリオは,学習成果物としてだけでなく,学習プロセスを含めた評価が可能である.特に,長期的な学習プロセス/短期的な学習プロセスと非認知的能力の関係に着目することによって,非認知能力の育成方法の開発に繋がることが期待される. そこで,2021年度から4年間の研究計画を立て,2022年度は,(1)文献調査及び従来の質問紙を用いた非認知的能力の測定とデータ(2021年度オンライン調査実施分)の分析,(2)非認知的能力の育成と測定を可能とする振り返りシートおよびルーブリックの活用した授業実践,(3)2021年度の授業実践で測定した学習ポートフォリオの分析,ポートフォリオ評価による学習者の非認知的能力の可視化,(4)2023年度実施する新たな実験的授業の設計,振り返りシートおよびルーブリックの改良についての検討,に取り組んだ. 2022年度の研究実績として,提案する学習ポートフォリオと認知的能力および非認知的能力の関係を明らかにし,(2),(3)および(4)の成果について論文にて発表を行った. しかし,当初の計画では,2022年度は2021年度と同じ科目で(2)の授業を実践し,経年分析をする予定であったが,所属機関の異動にともなって,同じ科目での実施ができなくなった.そのため,予定を変更し,2023年度に実施予定であった複数科目での実験的授業の実践を行った.よって,2023年度,同じ科目で実施し,経年分析を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は,一部2023年と予定を入れ替えたが研究に支障をきたすような問題は発生していない,予定変更後,改良開発した振り返りシートおよびルーブリックを活用した実験的授業を復習科目において実践することができた. しかし,復習科目において授業実践することによって多くの知見を得られたが,想定以上にデータが複雑になったため,多少データの整理,分析に時間が掛かっている,そこで,振り返りシートおよびルーブリックの更なる改良を検討した. 一方,非認知的能力の文献調査において,特に「やり抜く力」,「セルフコントロール」に着目することによって,達成目標理論の視点からデータ分析の結果に対して,学習プロセスに関するより深い考察をすることができ,これを論文として発表した. 上記のとおり,研究は順調に進展しているが,研究成果の発表という点で,2022年度内に発表に至らなかったものもあるので,「おおむね順調に進展している」と評価した.
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今後の研究の推進方策 |
前述のとおり,改良開発した振り返りシートおよびルーブリックを活用した実験的授業を実践することができ,研究はおおむね順調に進行している. 今後は,2022年度の研究結果を踏まえて、分析対象とするデータを絞り,分析結果の再現性を検討していく.また,研究成果の発信を積極的に行っていくとともに,2023年度の研究計画に従い,授業実践とデータ分析の結果を考察し,論文等にまとめる.
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