研究課題/領域番号 |
21K02823
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 近畿大学 (2022) 室蘭工業大学 (2021) |
研究代表者 |
須藤 秀紹 近畿大学, 情報学部, 教授 (90352525)
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研究分担者 |
高原 まどか 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (40823000)
王 倩然 北海道大学, 高等教育推進機構, 特任助教 (70869578)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 生涯学習支援 / 高齢者の社会参加 / 推奨システム / 個人化 / 教育福祉 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では高齢者に対する教育と福祉は分けて考えられており,生涯学習の対象となるのは,多くの場合,心身に大きな問題を抱えていない,いわゆる「元気なお年寄り」に限定されてきた.そのため,心身の機能に何らかの制約をもつ高齢者の生涯習の機会が極端に不足している. そこで本研究では,高齢者向け講座設計担当者を支援することを目的とし,さまざまな身体的・認知的な制約をもつ高齢者それぞれに適切な学習活動案を生成・提案するシステムを開発する.そして,複数の養護施設を対象とした実証実験を実施して,その効果を検証する.プロジェクト終了後,広く高齢者の生涯学習支援に活用されるよう,システムを一般に公開する.
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研究実績の概要 |
2年目である本年度は,当初計画どおり下に示す2項目について実施した. (1)学習活動の作成とモデル化:初年度の分析結果に基づいて新たな学習活動をデータベースに追加した.つぎに,データベースに格納された学習活動に求められる身体能力を記述するために,基本的な身体動作を表す手法であるサーブリッグを拡張して拡張サーブリッグを作成した.そして拡張サーブリッグを用いて学習活動に求められる身体能力および学習者の身体能力を蓄積するデータベースを構築した. (2)パーソナライゼーションのメカニズム構築:(1)で作成したモデルを用い,1. 学習者が実施困難である手順を省略する(学習活動の簡略化),2. 障害が異なる他の学習者と共同で取り組むことを提案する(グループ学習の提案),の二つの考え方に基づくパーソナライゼーションのメカニズムを構築し,コンピュータ上に実装した. これに加えて,初年度の研究で明らかになった課題である,(3)基本行動と運動能力とのブリッジ構築についても検証を進めた.これは,実際の現場で用いられている高齢者の運動能力の指標から,可能な基本動作への変換を可能にするものである. (1),(2)については概ね完了し,スタンドアローンシステム上に実装したテストシステム上での実行が可能になった.(3)については,現場で調査を実施してこの関係性を明らかにする予定であったが,依然としてCovid-19の影響が残っていることから,高齢者施設の調査が進まなかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
モデル作成,メカニズムの構築ともに計画通り進んでいる.また「基本行動と運動能力とのブリッジ構築」がCovid-19の影響を受けて進んでいない.現地調査を用いない方法によって解決する予定である.
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今後の研究の推進方策 |
3年目は,当初計画通り次に挙げる項目に取り組む予定である. (1)システム開発 (2)予備実験および実験結果の検証 2年目にスタンドアローンとして実装したシステムネットワーク上に展開して,高齢者施設の現場で使えるようにする.また,高齢者施設への立ち入りが引き続き制限されるリスクを考慮して、遠隔でデータを収集できるしくみを追加する.また,強調フィルタリング等をもちいた推奨のしくみについても実装する.
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