研究課題/領域番号 |
21K02848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 新居浜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
松友 真哉 新居浜工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (90413856)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 複合現実感 / 電磁気学教育 / 学習支援システム / 電磁界可視化 / 電磁界シミュレーション / オンライン授業 / 有限要素法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、複合現実感(MR)技術を利用して、電磁界をリアルタイムかつインタラクティブに体験することが可能な可視化システムを開発し、オンライン環境下を含む電磁界教育の現場での有用性を検証することである。 新しい生活様式に根差した授業・学生実験のコンテンツの必要性が急拡大する中で、単に教科書的な内容をオンラインで説明しても学生の興味や理解は不十分である。複合現実感(MR)を利用したオンライン3次元電磁界体験システムを開発すれば、①学生が興味を持って電磁界をイメージでき、②オンライン環境下においても学生同士や教員との効果的な議論を生む手段となり得る。
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研究実績の概要 |
本年度は、初年度の研究成果を踏まえて、以下の点について研究を進展させた。 ①<AR/VR/MR技術を活用したプログラム機能の検討>可視化対象をハンドトラッキンやアイトラッキングによって操作することの検証を行った。その結果、ユーザによって操作性に違いがあるなどの問題はあるが、インタラクティブ可視化を実現する上での必要機能を明確にできた。 ②<電磁界シミュレーション手法の開発>初年度は2次元有限要素法による磁界解析をベースにしていたが、これを発展させ3次元の磁界可視化に取り組んだ。3次元有限要素法の結果を読み込んでユーザに提示することは実現できた。一方でモデル変更時にインタラクティブに解析結果を得るためには有限要素法には限界があり、磁気モーメント法をベースに解析・可視化プロセスを高速化する手法の検討を開始した。 ③<適用例>クローポール型オルタネータを対象として、実物と仮想モデルを合成して表示する試みを行い、現実空間の認識と合成表示における問題点を明確にした。また、新たな適用例として電磁界中を運動する荷電粒子の軌道計算を対象に検証した。電磁界の条件変更により軌道が変化する様子をVR空間中で観察できる基礎的なシステムを開発した。 ④<オンライン環境下での実行>これまでにオンライン環境下でモデリングが実行できることを確認していたが、本年度はこれに磁界解析機能も追加し発展させた。今後、複雑なモデルでの検証は②での成果を融合させることで実装する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究成果をベースに2次元での可視化から3次元での可視化に発展させ、さらに適用例を増やすことなどに取り組み、成果発表できたことから「おおむね順調に進展している。」と判断する。
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今後の研究の推進方策 |
本研究テーマ2年目の検討内容を踏まえて、今後の推進方策は以下の通りである。 (1)本研究課題に適した3次元電磁界シミュレーション手法の開発を継続する。本研究の核心は高速な電磁界計算とインタラクティブ性に適した可視化手法にある。よって、その検証と開発は継続して実施する。 (2)新たなMRデバイスでの可視化も視野に入れ、開発システムとユーザの可視化環境に汎用性を持たせる。 (3)オンライン環境下での実行検証を継続する。サーバでの計算実行と端末での可視化実行が実現できるシステムを構築する。 (4)回転機の設計計算や荷電粒子の軌道計算などを適用例として、教育現場等でのユーザの使用感を可視化システムの開発に活用する。
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