研究課題/領域番号 |
21K02849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 独立行政法人大学入試センター |
研究代表者 |
椎名 久美子 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 教授 (20280539)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 非教科型テスト / テスト開発 / 知識の活用 |
研究開始時の研究の概要 |
非教科型の多枝選択式テストに関して,受験者が外部の情報源で調べることで補ってもよい知識の範囲や情報の種類を整理したり,解答過程を推定したりすることで,知識の活用に重点をおいたテストに変更するための要件を検討する.解答に必要な知識や情報を調べることが可能な状況を前提とした場合に,大学入学後の学修で要求される思考力や判断力の基盤となる能力を測定するテストが備えるべき要件を明らかにする.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,解答に必要な知識や情報を調べることが可能な状況で解くことを前提とするテストを想定して,大学で学ぶために必要な思考力や判断力を測定するための要件を明らかにすることである。これまでに開発された非教科型テストのうち,解答に必要な知識や情報を問題文の中で与えている問題に着目して,問題の構成要素や解答過程を分析することで,知識の活用に重点をおいたテストに変更するための手がかりとする。 今年度は,多肢選択式の非教科型テストの問題で,高得点者群と低得点者群の識別力が高い問題に着目して,問題文中で与えている知識や情報と各選択肢との関連を検討した。誤選択肢がどのような解答過程を経て選ばれるのかを検討することで,正答を選ぶために補うべき知識の同定を試みた。解答データの分析手法等や能力の測定方法に関する示唆を得るために学会の大会に参加して情報収集を行うと共に,これまでに開発した非教科型テストの解答データの整理を行った。今後,既存の問題をもとに,解くために必要な知識を試験時間中に自分で調べる形式に変更する試作に繋げていく。また,令和5年度大学入学者選抜に関して各大学で実施される非教科型テストに関する情報を収集した結果,測定しようとする能力を説明する語として,読解力,理解力,活用能力等が用いられる傾向が示された。大学が入学志願者に求める能力として入試で測定しようとする能力についても,引き続き整理していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
各大学で実施される非教科型テストに関する情報収集と整理に,予想よりも時間がかかった。また,他の研究プロジェクトで実施した質問紙調査の報告書作成に時間を要したため,本研究に費やす時間が予定より少なくなった。
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今後の研究の推進方策 |
既存の多肢選択式問題に関して,正答を選ぶために必要な知識を整理することで,解くために必要な知識を受験者が調べながら解く形式への変更を検討する。また,学会の大会等に参加して,非教科型テストで測定される能力や解答過程の推定に関する研究の動向を把握することで,本研究への示唆を得る。
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