• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

一般教育のためのデータライフサイクル体験型学習システムの開発とその効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 21K02867
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09070:教育工学関連
研究機関高崎商科大学

研究代表者

中鉢 直宏  高崎商科大学, 商学部, 講師 (90534876)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワードデータリテラシー / 一般情報教育 / データライフサイクル / 情報システム / 生成AI / 学習システム
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、「一般教育のためのデータライフサイクル体験型学習システムの開発と その効果の検証」である。本研究では、大学の一般教育においてデータライフサイクルの学習のためのロールプレイングによる体験型学習システムを開発し、その有効性を示す。そのためにデータライフサイクルが体験できるシナリオ作り、学習システムのための環境の構築、プロトタイプ版の実装を行う。シナリオは、企業やIR業務におけるの事例を参考にストーリーを作成する。学生を募り開発した学習システムを使って学習を試み、その効果の評価を行う。

研究実績の概要

本研究の目的は、一般教育のデータ関連教育としてデータライフサイクルを学習することでデータサイエンスのための基礎的理解を促すとことを実証するために、ロールプレイング型の学習システム提案およびその開発、システムの効果を立証することである。そして、本研究によって今後のデータ主導経済において高い生産力を持つ人材創出を支える教育の在り方を示したい。
データライフサイクルとは、情報システムのデータの流れをその作成から最初の保存まで,それが時代遅れになり削除されるまでの間,管理するためのポリシーベースのアプローチである。現在行われているデータ関連の教育では、データサイエンスやデータ加工に注力されており、データライフサイクルのようにデータに関する活動全体と向き合うことは行われておらず、教育手法としても確立されていないことが現状である。この課題を解決したいと考えている。
具体的にはデータリテラシー教育において、データライフサイクルをエンドユーザー、データ従事者、データサイエンティストのユーザ別に学習コンテンツを開発し、ゲームなどの教材開発や情報システムを通じてデータ活用人材の育成を効果的に行うことを目指す。
一般情報教育やデータリテラシーなどの授業において、3つのユーザ側の視点を意識したデータライフサイクル管理についてのロールプレイングを行う教材を開発する。教材は、グループワークなどで活用することを想定し、学習者は様々なシナリオのタスクを進行させ、体験型学習を行うことで、データライフサイクルマネジメントを多面的に理解させることを目指す。最終的には教材については実際に教育実践を行い、学習効果を測定し、その有用性を示す。 研究計画では、研究期間を3年間と設定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度は、ロールプレイングのためのデータライフサイクルに関するシナリオの作成、学習システムの実装環境の構築、そしてプロトタイプ版の作成が予定した。しかし、実際には、データライフサイクルマネジメントに関する学習内容の精査、ロールプレイング用のシナリオの作成の段階で終了した。2022年度には、ロールプレイングの実装を試みたが、実際のデータに関する業務や事例をロールプレイング可能なシナリオに落とし込むことが想定以上に困難であった。別な方法による実装を模索し、実装方法の再検討が必要となった。また新型コロナウィルスの影響ですべてにおいて想定と異なった対応が求められた。さらに申請者の所属が変わり、当初想定していた研究環境が整わなかったため、教育実践による調査を計画していた部分は実現できなかったことも想定外となった。
2023年度は、生成AIが登場し情報教育への影響などを一般情報教育関連の大学の状況やデータリテラシー教育の周辺環境について追加の調査が必要となった。生成AIの時代の変化に合わせデータライフサイクルマネジメントやデータリテラシーの在り方を見直し、シナリオ等を変更しつつ再実装を目指した。また、情報教育の変化に伴い予定していなかった一般情報教育に関する研究や生成AIによるデータリテラシー教育について追加調査を行うこととなった。現在は2024年度に向けて問題が解消されつつある。

今後の研究の推進方策

当初ロールプレイングを実現する環境は、情報システムのものを考えていたが、シナリオ上、学習者に複雑な作業を実施させる場面や他者とのコミュニケーションを多く求める場面のロールプレイ教材を考えた場合、それを実現させる教材は、情報システム上に開発することにこだわらず、グループワークなどで使用できるようなシナリオに対応できるカード教材や教室環境で提供できる疑似的な状況を追体験できるようなものに切り替え教材開発を行っている。また生成AIの登場によりデータリテラシーのあり方自体見直す必要もあり、最新事例に対応しようと考えている。データリテラシーに関する教育実践による調査および実験については現在の所属でも事前調査などは行っており、それも解消されると考えている。 2024年度は実際に本研究で作成されたデータライフサイクルに関する教材を被験者に体験してもらい、その効果を検証することを目指す。そのため のプロトタイプ版の教材や実験計画などについて学会等で発表し、他者から意見を聞く。それを踏まえ実際に教材を形にし、それを使用した学習を教員や学生などに提供し、その評価や効果検証を行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 情報プレースメントテストの設問作成におけるChatGPTによる支援~選択肢生成および難易度評価の試み~2023

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 雑誌名

      学術情報処理研究

      巻: 27 号: 1 ページ: 29-37

    • DOI

      10.24669/jacn.27.1_29

    • ISSN
      1343-2915, 2433-7595
    • 年月日
      2023-11-27
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 生成AIに関する学生意識調査に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 雑誌名

      高崎商科大学紀要

      巻: 38 ページ: 117-125

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 一般情報教育の教科書に基づいた生成 AI を使用した情報プレースメントテストのための設問作成の試み2024

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 学会等名
      情報処理学会 コンピュータと教育研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 生成AIとこれからの教育~活用事例にみる教育の変革とその可能性~2024

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 学会等名
      第32回SEA新春教育フォーラム2024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 生成AIによる情報システム教育の影響とその可能性2023

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 学会等名
      情報システム学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 文系大学のデータ教育と生成AI  ~これからのデータリテラシー教育~2023

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 学会等名
      サイエンティフィック・システム研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 生成AI時代のデータリテラシー教育~これからのデータライフサイクルマネジメント教育~2023

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 学会等名
      プログラミング・シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Implementation and Evaluation of University Information Placement Test in Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Naohiro Chubachi , Tomohiro Inagaki , Kazuki Kawamura
    • 学会等名
      IFIP WCCE 2022: World Conference on Computers in Education
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 情報プレースメントテスト(IPT2020)の成績データの分析と設問に関する評価2022

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏, 稲垣知宏 , 河村一樹
    • 学会等名
      情報処理学会 コンピュータと教育研究会 166回研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] データライフサイクルマネジメントに基づいたデータリテラシー教育の提案2022

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 学会等名
      ISSJ2022 第18回 情報システム学会 全国大会・研究発表大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] AI人材育成戦略にみる一般情報教育によ る情報システムリテラシー教育の可能性2021

    • 著者名/発表者名
      中鉢直宏
    • 学会等名
      情報システム学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi