研究課題/領域番号 |
21K02869
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
浦 正広 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 講師 (40745072)
|
研究分担者 |
北川 達也 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 講師 (00837453)
福江 高志 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (80647058)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 異分野融合 / ものづくり / 研究室連携 |
研究開始時の研究の概要 |
分野間共通言語と研究室間常時接続という分野・物理の両面から,研究室間の距離を縮小するシステムを構築する.また,ものづくりの一連のプロセスにおいて,各分野の担当可能箇所を示すマップを作成する.システムを活用して異分野融合のものづくりの体制を形成し,実際にものづくりを行うことで,環境構築および人材育成の有効性を確認する.
|
研究実績の概要 |
本研究課題の3年間の研究期間の最終年度の予定であった2023年度は、異分野の研究室の連携支援、および、異分野融合型のものづくりの実現に向けて、システムの拡充やものづくりの推進を行った。 システム面では、研究組織における研究分野の分布を可視化するシステムを構築した。これは、日本において最も普及している図書分類法である日本十進分類法に基づき、研究論文等の題目がどの分類に属するかを推定し、入力された題目群の分類の分布を示すものである。国立国会図書館が提供するNDC推定学習モデル「ndc_predictor」というAIモデルを用いて実装し、複数分野の研究室の卒業論文の題目のリストを可視化することで、分野や研究室毎の特徴が表出されることを確認した。本システムの出力は、各分野の研究室の傾向や複数分野の研究室の共通性を示すものであり、異分野の研究室の相互理解を促進するものになり得ることから、研究室の連携の支援に繋がるシステムといえる。また、研究分野とは異なる図書分類という切り口により各分野の共通性を概念的に表現するものであり、分野間の共通言語の形成に繋がるシステムであるといえる。 ものづくり面では、心地よい温感という感性的要素を取り入れた飲料用のコップの設計に初年度より継続して取り組み、その成果を論文としてまとめるべく執筆中である。 これら成果についてシステム面に関しては、機械工学分野のシンポジウムにおいて、上述のシステムで生成したデータも紹介するなどして複数の分野の同異性を示すとともに、機械工学とは異なる専門分野の研究者という視点から、ものづくりにおける異分野融合の重要性について、これまでの取り組みも交えて発信した。ものづくり面に関しては、異分野融合型ものづくりの取り組みの一環として、上述のコップの設計における熱伝達の時間的変化に関する推定を行い、機械工学分野の国内学会大会において報告した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍が明けたことで出張の増加など代表者の所属組織内外での業務に変化が生じ、また、年明けの震災などの影響もあり、当初に想定していたほど本研究課題にエフォートを割けない状況となった。結果、今年度に予定していたシステムの実証実験やモノづくりの実施が想定より遅れ、それぞれ進展はあったものの年度中の研究成果の発表が困難な状況となった。 そのため、研究期間中に研究成果を発表するため延長申請を行い、1年延長することとなったため、進捗は「やや遅れている」と判断する。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究課題の最終年度として、現在進行中の研究室の連携を支援するシステムの開発、および、異分野融合型のものづくりの実施について成果をまとめて、学会などを通して広く社会に発信する。
|