研究課題/領域番号 |
21K02878
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
後藤 みな 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (10817711)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | プロジェクト活動 / プロジェクトアプローチ / 自然体験 / 幼児教育 / ドイツ / 自然体験型プロジェクト活動 / 科学教育 / 科学的体験 / プロジェクト / 指導法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、幼児教育における自然体験を基盤とした自然科学の学びのあり方を検討するとともに、その学びを支える指導方法を明らかにする。ドイツの幼児教育において関心が高いプロジェクト活動(Projektarbeit)を手掛かりにして、次の3つのことに取り組む。 (1)自然体験に特化したプロジェクト活動(以下、自然体験型プロジェクト活動と称す)における学習環境の整備の視点を解明する。 (2)自然体験型プロジェクト活動で用いる教材・教具の具体や使用方法を解明する。 (3)以上の知見と、ドイツでの実地調査を踏まえ、日本に適した自然体験型プロジェクト活動の指導法を開発し、その有効性を実証的に評価する。
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研究実績の概要 |
昨今、科学教育の基盤ともなる自然体験の不足が懸念されている。幼児期の自然体験活動については、幼児教育施設において、限られた時間・資源のなかで実施されているものの、いかなる自然体験が科学教育の基盤となり得るのか、その検討は十分になされていない状況にある。 そこで本研究では、ドイツにおいて幼児期にふさわしい教育方法として注目されるプロジェクト活動(Projektarbeit)を手がかりにし、なかでも、自然体験に特化した自然体験型プロジェクト活動の分析を行い、日本の幼児教育に適した自然体験の指導法を開発することを目的としている。 以上の目的の達成に向け、次の通り下位目的を設定し、調査を進めることとする。第一に、自然体験型プロジェクト活動における環境構成の視点を解明することである。第二に、自然体験型プロジェクト活動における教材や教具の特徴を解明することである。第三に、自然体験型プロジェクト活動における保育者の指導の特徴を解明することである。 以上の目的のもと研究を実施しているが、2023年度は、主に第二の下位目的に取り組んだ。具体的にはまず、昨年度までに収集した自然体験型プロジェクト活動に関する文献や実践報告を精査し、プロジェクトテーマ、および実践の中で使われている教材・教具の種類や使用方法等を整理した。次に、ドイツのベルリン州における幼児教育施設でプロジェクト活動の様子を見学したのち、教材・教具に関して保育者にインタビュー調査を行った。ハンブルク州の保育者に対しても同様にインタビューを実施することができた。以上の調査を通して自然体験型プロジェクト活動の全体像を捉えつつ、教材・教具を用いる保育者の意図等を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は、第一に、自然体験型プロジェクト活動で使用される教材・教具に関して、その種類と使用方法等について文献調査した。第二に、その教具・教材が子どもに及ぼす影響や教材の使用意図等を探るために、ドイツの保育者に対してインタビュー調査を実施した。第二の点については、当初の想定よりも多くの保育者にご協力いただいたため、インタビューの反訳・翻訳作業と、それらの確認に多くの時間を費やすことになった。したがって、進捗状況としては「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、2023年度に引き続き教材・教具の観点からインタビューの分析を行い、考察を加えることを課題とする。そして、研究期間中に収集した諸文献の内容を踏まえつつ、自然体験型プロジェクトの実践方法について保育者の視点から検討する。研究成果をまとめ次第、学会発表や論文投稿を行うこととしたい。
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