研究課題/領域番号 |
21K02882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
向 平和 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (20583800)
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研究分担者 |
佐藤 崇之 弘前大学, 教育学部, 准教授 (40403597)
大鹿 聖公 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50263653)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 生物教育 / 観察・実験 / 教員養成 / 教員研修 / ICT活用 / 博学連携 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでは生物教員の養成を専門学部(理学部,農学部など)と教育学部で担ってきた。専門学部の先端化による学校教育内容との乖離と教育学部の規模の縮小により,これまでのような形では養成が難しい状況である。そこで,これまでの生物教員の養成カリキュラムの実体と特徴を洗い出し,質の高い教員養成に資する情報収集を行う。また,学部カリキュラムおよび教員になってからの研修に資するオンデマンド配信型の生物教育に関する教材を開発する。
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研究実績の概要 |
主担当の向は,愛媛県内の社会教育施設と連携した生物教育について報告した。また,全天球カメラを活用して社会教育施設の事前調査するためのVR教材の開発も行っている。さらにこれまでどのようにして社会教育施設に訪問し活用するかを検討してきたが,ICTの発展もあり,学校内で社会教育施設の有用性を実感させ,個別最適化として子供達自身が発展的に施設を訪れ,活用するというスタイルを提案した。研究の結果,子どもたちが社会教育施設の有用性を実感したことも実証できている。さらに高等学校の課題研究を中心とした探究的な学びの指導に関する教材開発および実践を行い,その指導法の研修についても報告した。 分担者である大鹿教授は,昨年度に引き続き,生物に関するSTEMやSDGs、博学連携を主題とした生物教材の開発を行うと同時に、協働やキャリアを軸とした指導法に関する研究開発を進めていった。目のモデル教材,干潟の生態系や樹脂標本の活用,カードゲームの開発など様々な指導法を開発し,生物教員が現場で活用できる教材を開発するとともにその効果を検証した。 分担者である佐藤准教授は,韓国のSTEAM教育に関する教科書および実践事例の分析を行っている。小学校,中学校と学校段階に応じて,詳細な分析を行っており,日本と比較しながら生物的領域のSTEAM教材の在り方について考察している。 以上の成果をもとにして,2023年度は各調査結果の比較分析や具体的な教材の開発に取り組むこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
博学連携,SDGs,STEAM教育など現行の教育課程で求められているカリキュラム・マネジメントに対応できる教員養成,教員研修に資する成果が得られている。さらに具体的な教材開発,情報発信につなげることで,学び続ける教員の育成に寄与できることが期待できる。また,ICTを活用することでこれまで移動時間等の制約について解消できるVR教材なども開発できており,さらなる発展も期待できる。次年度には新型コロナウイルス感染症の取り扱いも変更となり,海外の調査や連携についても反転できるのではないかと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
分担者の教員養成カリキュラムに関する調査については次年度にまとまった報告ができるように進めていきたいと考えている。教員養成のカリキュラムについては,単科の教員養成大学と総合大学の教育学部での状況の違いについて考察を進めてている。さらに教職大学院との連接についても今年度,日本教科教育学会のシンポジウムにおいて一部考察できた。さらに生物教育に焦点化した分析を進めていきたい。また,教材開発についてはそれぞれの専門性や状況に応じて,進めていき,これらの公開方法については今年度の検討課題になると考えている。さらに,効果検証のための実践を行っていき,開発した教材のブラッシュアップを進めていく予定である。海外の調査や連携については,次年度は進めていけると期待している。
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