研究課題/領域番号 |
21K02889
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
荒井 隆行 上智大学, 理工学部, 教授 (80266072)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 自然科学教育 / 音響教育教材開発 / 音声生成 / 声道模型 / 母音・子音 / ICT / 可視化・可聴化 / 科学教育 / 音響教育 |
研究開始時の研究の概要 |
人間の音声生成機構を解明しつつ改良を重ねてきた我々の声道模型は、国内外の博物館展示を含め世界的に高く評価されている。成果に基づくwebサイトや動画も世界的に広く利用されるようになってきており、昨今のICTの発展、オンライン授業の急増がそれを後押ししている。そこで、音響学や音声科学等における教育に引き続き貢献しつつ、コンピュータやインターネットなどICTと声道模型との組み合わせを強化することで、1)声道模型を改良し音声科学を中心としたオンライン教材・オンライン活動を充実させ、2)声道模型をコンピュータで制御することにより音声コミュニケーション機構の解明ならびにプログラミング教育と融合させる。
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研究成果の概要 |
私たちがどのように音声を生成しているか、その機構を体感的に学べるよう、声道の物理模型やリード式音源などを中心に科学教育や音響教育への応用を進めた。研究成果は国内外の協力者に評価していただき、オンライン教材のニーズも世界中で高まる中で、音響音声学デモンストレーションのコンテンツもさらに充実させた。特にICTとの融合を加速させ、声道模型をPCによって制御させるシステムも複数の方法で実現した。結果、PC制御により母音と子音を含む音声のダイナミックスを再現可能となり、声道模型を「喋らせる」ことを実現。機構にカムを応用させることにも成功し、アルゴリズムと音声合成を結びつけて学ぶ教育への架け橋となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音響学の基礎教育プログラムの開発は、アメリカ音響学会の原著論文として出版された。その成果の一部は国立民族学博物館の特別展や、インドの科学館、ドイツ・チェコの大学などでも展示され、中高生を対象とした動画も制作・公開した。声道模型には汎用性があり、COVID研究の一環としてエアロゾルや飛沫の飛散についてレーザ光で測定する実験では、人体を危険にさらさず安全かつ高度な実験が実施でき、声帯振動時に飛沫が生まれる様子の再現などにも成果を上げた。また、ブラジルとのオンライン授業では、現地から、我々の研究室にあるロボットアームと声道模型を音声コマンドで遠隔操作し、模型から母音を出力する実演も成功させた。
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