研究課題/領域番号 |
21K02923
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
三崎 隆 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (70360964)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | STEAM教育 / 教科横断 / 実生活 / 資質・能力 / 実社会 / STEM |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,児童生徒に関わる実生活や実社会に散見される科学的な諸課題に対して,小学校及び中学校の算数・数学,理科,図画工作・美術,及びものづくり・技術において教科の枠にとらわれない体系的な単元構成による教科横断的な探究を促す授業実践を試み,その有効性を解明することを目的とする。そのために,小学校及び中学校における算数・数学,理科,図画工作と美術及び技術における教科横断的な探究によって獲得できる21世紀型の資質・能力を明確にする。また,年間を見通した教科横断型カリキュラムの構築を図り,その教育効果を解明する。そ
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研究実績の概要 |
日本理科教育学会,日本科学教育学会において,オンラインによる発表を通じて情報発信するとともに,最新の情報収集を行った。特に,日本科学教育学会第46回年会においては,授業改善を目的とするSTEM授業分析の開発,STEAM教育に関する実践的研究,諸外国のSTEM/STEAM教育の動向に関する有益な情報を収集するとともにインタラクティブに情報交換を行った。また,国外における学校現場の実態調査を行う予定であったが,COVID-19の感染拡大による影響のため,中止した。次年度以降の課題としたい。 本学教育学部附属学校における算数・数学,理科,技術の教科横断型カリキュラムとして21世紀型の資質・能力について,オンラインを中心にして検討を重ね,両校の担当教員の協力の下で授業実践を試み,課題探究力,社会参画力,自己表現力の高まりが認められた。特に,附属松本小学校に於いては学級の情報収集・発信を取り上げ,当該資質・能力に基づいて構想した単元に児童の到達状況を価値付けることで,調べたいこと・予想・調査・事実の収集・分析・情報発信のための表現の探究を通して,根拠を持って探究する児童の学習状況を捉えることができた。統合的・発展的な探究,科学的な探究,手順の論理的な探究そしてデザインの追究に関する数多くの実態を認めることができた。また,黒板に全員のテーマが掲げられており自ら困ったら花マークをつけることによって他との関わりを自由に促すことで社会参画力が育成されている点やペアによって協働作業を進めながら課題解決に進んでいる点,自らこだわりを持つ視点からの探究が自由に保障されている点,そして自らの探究成果をいかにして万人にわかりやすく伝えることができるのかを思考し判断し協働しながら創り上げている点において彼らの課題探究力,自己表現力,社会参画力に関する顕著な変容が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
21世紀型の資質・能力及び教科横断型のSTEAM教育に関する日本国内における先進的な学校教育の実態について学会等において情報収集を行うことができていること,具体的な学校現場の現職教員とともに実際的な運用となる教科横断型カリキュラムとしての資質・能力の検討を行ったこと,成果と課題をまとめることができたことによる。ただ,COVID-19の感染拡大による影響のため,当初計画よりは想定通りには進捗していない状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
21世紀型の資質・能力及び教科横断型のSTEAM教育に関する情報収集をより一層推進するとともに,協力校における具体的な教育実践の試行を充実させ,その成果と課題をさらに検討する。特に,新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって中止となった海外の諸外国における先進校の現地調査について継続して実施する。
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