研究課題/領域番号 |
21K02955
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 浜松学院大学 |
研究代表者 |
竹本 石樹 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 教授 (90805277)
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研究分担者 |
熊野 善介 静岡大学, 教育学部, 特任教授 (90252155)
堀田 龍也 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (50247508)
山崎 準二 学習院大学, 文学部, 教授 (50144051)
小川 博士 白鴎大学, 教育学部, 准教授 (90755753)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | STEM教育 / 専門性 / STEM授業開発 / 教師の専門性 / 教師に必要な経験 / STEM教師 / 職能開発 / 経験 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、世界的にSTEM教育の重要性が高まり、各国では、STEM教育を行うSTEM教師の職能開発(以下 PD)を重点の1つとしている。今後、日本においてもSTEM教育への取組が加速するにつれてSTEM教師のPDは喫緊の課題になることが予想される。しかし、現状では、日本の教育文脈におけるSTEM教師の「専門性」の全体像や育成のために必要な「経験」については、明らかにされていない。そこで本研究では、日本のSTEM教師に求められる専門性を包括的に整理するとともに、 PDのために必要な経験の探究を研究目的とする。
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研究実績の概要 |
実践面からSTEM教師の職能開発における「専門性」を捉えるためにSTEM教育実践に取り組んでいる熟達教師に「専門性」を軸とした半構造化インタビューを行った。その後、これらのデータをテキスト化し質的な分析を行い、上位カテゴリー、下位カテゴリーに整理した。「専門性」を多面的・多角的に捉えることができた。 具体的には、上位カテゴリーを「A目的・目標に関する知識」「B内容に関する知識」「Cカリキュラムに関する知識」「D授業デザインに関する知識」「E指導・支援に関する知識」「Fプロダクト製作に関する知識」「G学習者に関する知識」「H教師のマインドセットに関する知識」に整理した。さらにそれぞれに関する下位カテゴリーを以下の通り整理した。Aについては「21世紀型のソフトスキルに関する知識」「21世紀型人材に必要なマインドセットに関する知識」。Bについては「S・T・E・A・Mに関する知識」「領域コア概念に関する知識」「学びを統合して得られる観念や概念に関する知識」。Cについては「カリキュラムのスコープを設定するための知識」「カリキュラムのシーケンスを設定するための知識」「カリキュラムに目標を設定する方法に関する知識」。Dについては「問いを設定するために必要な知識」「科学的・工学的プラクティスに関する知識」。Eについては「教師の役割に関する知識」「21世紀型スキルを育てるための知識」「ものづくりの指導に必要な知識」「ものづくりを構想する際に必要な知識」「プログラミングへの取組に関する知識」。Fについては「連携に関する知識」「意義や意味に関する知識」「見通し、実現可能性に関する知識」「ゴールイメージに関する知識」「安全性に関する知識」。Gについては「STEAM授業に取り組む学習者の情報に関する知識」。Hについては「見識を広げる・深めるための知識」「リフレクションの方法に関する知識」である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の計画では、STEM教師の専門性を明らかにするために、STEM先進国であるアメリカのSTEM教育推進教師にもインタビューをする計画であった。しかし、Covid-19のためにアメリカでの調査活動が実現しなかった。 また、専門性を明らかにした上で、それを育むために必要な「経験」を規定しようと考えていたが、現時点では、「経験」を規定する作業にも取り組めていない。
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今後の研究の推進方策 |
アメリカにおけるSTEM教育推進教師へのインタビューを8月下旬~9月上旬に行うよう調整を進めている。なお、調整がうまくいかなかった場合に備え、アンケート調査やオンラインインタビューも選択肢に入れて検討している。 そして、アメリカにおける調査が終了次第、前年度で得た「専門性」に関する知見を再構築し、それを基にして「経験」について検討していく。 なお、当初計画では、事前に整理した「専門性」と「経験」を教師が実践開発する場面に適用し、日本のSTEM教師から「専門性」や「経験」の理論生成に必要な情報を紡ぎ出していくことを計画していた。本年度中に1月から2月にかけて、本作業ができるように努力する。
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