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ワーキングメモリ理論に基づいた児童生徒の読み書き算数困難の原因解明と支援

研究課題

研究課題/領域番号 21K03001
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10020:教育心理学関連
研究機関広島大学

研究代表者

湯澤 正通  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (10253238)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードワーキングメモリ / 発達障害 / 教育 / 児童 / 学習 / 読み書き / 計算 / アセスメント / 生徒 / 読み書き障害 / 算数障害 / 支援 / 学習障害 / 特別支援 / 算数
研究開始時の研究の概要

読み書きや算数の学習困難の原因は多様であり、個に応じた支援と教育が必要である。困難の主要な原因として、ワーキングメモリの弱さが挙げられるが、加えて、抑制や切り替えなどの実行機能の問題も関与している。本研究では,ワーキングメモリ理論に依拠し、個別の児童が抱える読み書きの困難や算数障害の原因を特定化するためのテストを開発し、読み書き困難や算数障害の原因を体系的に明らかにし,さらに,読み書きや算数の学習に遅れや問題を抱える児童、その恐れのある幼児の原因に応じて、トレーニングを行う。トレーニングによって、ワーキングメモリ、抑制、更新といった実行機能の発達と読み書き算数の学習が促されることを予想する。

研究実績の概要

本研究の目的は、1)ワーキングメモリ理論に依拠し、個別の児童生徒が抱える読み書きの困難や算数障害の原因を特定化するためのテストバッテリーを開発し、読み書き困難や算数障害の原因を体系的に明らかにすること、2)読み書きや算数の学習に遅れや問題を抱える児童生徒の原因に応じて、トレーニングを行い、その効果の有無を明らかにすること、であった。今年度は、目的2に関して、21年度に開発したトレーニングプログラムをワークシートにまとめ、書籍として出版した。書籍は、第1部と第2部から構成された。第1部は、音声情報(言葉)の記憶と処理のワークを行うことで、言語的知識の獲得を促すことをねらいとした。小学校入学前、子どもは、言葉遊びなどを通して、言葉を意識的に考え、言葉を構成する音に文字があることに気づき、それを小学校での文字の学習につなげる。ワーキングメモリに弱さがあったり、幼児期の遊びの経験が不足したりすると、言葉を意識に考える力が育たず、小学校入学後、文字の読みの学習に遅れや困難が生じる。第1部では、ワークを行うことで、言葉を意識的に考え、文字や文を読む力を育てる。第2部は、イメージの記憶と処理のトレーニングを行うことで、文字や数量の知識の獲得を促すことをねらいとしている。かな文字や漢字は線や形のパーツの組み合わせから構成されている。線やパーツの知識が増えると、その組み合わせによって、漢字などの文字の学習が促される。まず、文字を構成する線や形を認識し、書くワークを行い、その知識の身につける。他方、算数に関しては、対象の数のイメージを把握したり、操作したりするワークを行い、数量の知識の獲得を促し、算数の学習を支援する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の2つの目的に関して、2023年度は、目的 2)の成果をまとめた書籍を作成し、出版した。

今後の研究の推進方策

2)の目的のうち、2023年度に出版した書籍のワークシートを公立の小学校で実施し、その効果を検討することが今後の課題であり、2024年度の予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (22件)

すべて 2024 2023 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (8件) 図書 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 多様性に寄り添い,個別最適な支援を行うためのワーキングメモリ理論2024

    • 著者名/発表者名
      湯澤正通
    • 雑誌名

      LD研究

      巻: 33 ページ: 7-10

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] かな文字の読みにおけるモダリティ間のバインディングの役割2023

    • 著者名/発表者名
      小田真実・湯澤正通・則武良英
    • 雑誌名

      LD研究

      巻: 32 号: 3 ページ: 181-192

    • DOI

      10.32198/jald.32.3_181

    • ISSN
      1346-5716, 2434-4907
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 認知的再評価におけるワーキングメモリと自尊感情の関係2023

    • 著者名/発表者名
      則武良英・湯澤正通
    • 雑誌名

      川崎医療福祉学会誌

      巻: 32 ページ: 367-374

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 読み書き障害の早期発見と支援―基礎心理学と教育現場を取り結ぶ―2023

    • 著者名/発表者名
      湯澤正通・橋本創一・山田充・高橋登・河村暁・海津亜希子
    • 雑誌名

      教育心理学年報

      巻: 62

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中学生のテスト不安と数学成績に対する短期構造化筆記の効果2022

    • 著者名/発表者名
      則武良英・湯澤正通
    • 雑誌名

      教育心理学研究

      巻: 70 号: 3 ページ: 290-302

    • DOI

      10.5926/jjep.70.290

    • ISSN
      0021-5015, 2186-3075
    • 年月日
      2022-09-30
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 不登校児のワーキングメモリに関する一事例報告:知的ギフテッドと明らかになった子どもにおけるHUCRoWを用いた評価2022

    • 著者名/発表者名
      河村暁・湯澤正通
    • 雑誌名

      広島文化学園大学学芸学部紀要

      巻: 12 ページ: 25-30

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中学生のテスト不安と数学成績に対する短期構造化筆記の効果2022

    • 著者名/発表者名
      則武 良英・湯澤 正通
    • 雑誌名

      教育心理学研究

      巻: 70

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 小学校での英語学習はどのようにあるべきか2022

    • 著者名/発表者名
      湯澤正通・工藤与志文・池田周・針生悦子・湯澤美紀・吉田達弘・大津由紀雄
    • 雑誌名

      教育心理学年報

      巻: 61

    • NAID

      130008078455

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 日本語母語話者はどのように英語を聴き取っているのか―英単語音声分節化による検討2023

    • 著者名/発表者名
      水口啓吾・湯澤正通
    • 学会等名
      日本教育心理学会第 65 回総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本語母語中学生における英単語音声分節化傾向2022

    • 著者名/発表者名
      水口啓吾・湯澤正通
    • 学会等名
      日本教育心理学会第64回総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Resource Allocation of Working Memory for Auditory Rhythmic Sequences.2022

    • 著者名/発表者名
      藍予秀・湯澤正通
    • 学会等名
      第19回日本ワーキングメモリ学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ワーキングメモリを活用した療育プログラムの開発と効果2022

    • 著者名/発表者名
      山上紗奈栄・湯澤正通
    • 学会等名
      第19回日本ワーキングメモリ学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 色字共感覚のある児童におけるワーキングメモリのプロフィール2022

    • 著者名/発表者名
      河村暁・河村あゆみ・湯澤正通
    • 学会等名
      第19回日本ワーキングメモリ学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 児童生徒の学習活動への支援とワーキングメモリの補償2022

    • 著者名/発表者名
      小澤郁美・湯澤正通
    • 学会等名
      日本発達心理学会第32回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 知的ギフテッドのワーキングメモリ:一事例報告2021

    • 著者名/発表者名
      河村暁・湯澤正通
    • 学会等名
      第18回日本ワーキングメモリ学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] わらべうたを通した発達支援による子どもの社会性とワーキングメモリへの促進効果2021

    • 著者名/発表者名
      湯澤美紀・湯澤正通
    • 学会等名
      第18回日本ワーキングメモリ学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 特別支援教育 発達障害の子が学びに夢中に! ワーキングメモリあそび2024

    • 著者名/発表者名
      湯澤正通・山上紗奈栄
    • 総ページ数
      144
    • 出版者
      学陽書房
    • ISBN
      4313655131
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] ワーキングメモリによる実態把握と学習支援ができる本: つまずき分析チェック表と学習方法シートつき2023

    • 著者名/発表者名
      湯澤正通
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      Gakken
    • ISBN
      4058021292
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] ワーキングメモリがぐんぐんのびるワークシート: 学習の基礎をつくる記憶機能トレーニング2023

    • 著者名/発表者名
      湯澤正通
    • 総ページ数
      128
    • 出版者
      合同出版
    • ISBN
      4772614990
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
  • [図書] ワーキングメモリと発達障害[原著第2版]: 教師のための実践ガイド2023

    • 著者名/発表者名
      湯澤正通・湯澤美紀
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      4762832251
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
  • [図書] ワーキングメモリに配慮した「読み」「書き」「算数」支援教材2022

    • 著者名/発表者名
      湯澤正通
    • 総ページ数
      136
    • 出版者
      明治図書出版
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考]

    • URL

      https://hama8.hiroshima-u.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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