研究課題/領域番号 |
21K03032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 藤女子大学 |
研究代表者 |
青木 直子 藤女子大学, 人間生活学部, 教授 (20453251)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | ほめ / 幼児 / 友人関係 / 動機づけ / 自尊感情 / 友人 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,幼児は何歳ぐらいから友人をほめるのか,どのぐらいの頻度で友人をほめるのか,どのようなことがらについてほめるのかなど,幼児の友人間の「ほめ」を明らかにするものである。また,大人からの「ほめ」と同様,友人からの「ほめ」も幼児の動機づけや自尊感情を高めるのか,友人からの「ほめ」に特有な影響があるのかなど,友人間の「ほめ」が幼児の動機づけ・自尊感情に与える影響についても検討する。
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研究実績の概要 |
2023年度は,以下の質問紙調査・実験を行った。 A.保護者を対象とした質問紙調査(2):年少児・年中児・年長児の保護者を対象とした質問紙調査を行い,幼児の状態自尊感情と動機づけを測定する尺度を作成した。状態自尊感情尺度は,保護者が調査者から提示された質問項目について子どもに問い,それに対する子どもの回答を保護者が入力するものであった。因子分析を行ったところ,状態自尊感情尺度は1因子構造であることが確認された。また,質問紙への回答日に子どもが経験したことがらと子どもの状態自尊感情の関連を検討したところ,その日,できるようになった経験があった子どもはそのような経験がなかった子どもよりも状態自尊感情が高いことなどが確認された。動機づけ尺度は,保護者が子どもの動機づけについて評定するものであった。動機づけ尺度については,現在,データの分析中である。 B.幼児を対象とした実験室実験:幼児のペアを対象とした実験を行った。実験では,工作をする場面・完成した作品を見せ合う場面・自由におもちゃで遊ぶ場面を設定し,その様子を観察した。また,Aで作成した尺度を用い,実験前後における子どもの状態自尊感情などの変化をとらえた。場面ごとに,ペアの相手に対する「ほめ」・自分への「ほめ」・お互いへの「ほめ」を抜き出し,1分あたりの「ほめ」の回数を整理したところ,完成した作品を見せ合う場面では相手への「ほめ」が多いこと,自由に遊ぶ場面では自分への「ほめ」が多いことなどが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は,実験室実験で使用する質問紙の作成を終えることができた。また,実験室実験を開始することもできた。しかし,実験参加者の募集が難航しており,2023年度までに予定していたすべての実験を終えられたわけではない。また,2023年度には,幼児を対象としたインタビュー調査も予定していたが,その実施には至らなかった。これらのことから,「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に開始した実験室実験を継続し,データの収集に努める。また,実験により,幼児が友人をほめる際の言葉遣いや「ほめ」の対象となることがらなどが明らかになりつつある。これらのデータを生かし,実験室実験と並行して幼児を対象としたインタビューを行う際の質問項目の作成を進め,計画通りに調査を完了できるようにする。
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