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コロナ時代に適用可能なリモート対話実践プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K03083
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

斉藤 環  筑波大学, 医学医療系, 教授 (40521183)

研究分担者 森田 展彰  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10251068)
笹原 信一朗  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10375496)
大谷 保和  筑波大学, 医学医療系, 助教 (10399470)
大井 雄一  筑波大学, 医学医療系, 客員研究員 (90516056)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードオープンダイアローグ / 対話実践 / オンラインミーティング / オンライン診療 / 質問紙調査 / 半構造化インタビュー / リモート対話実践プログラム / 遠隔医療
研究開始時の研究の概要

研究代表者は臨床において、フィンランドで開発されたオープンダイアローグ(以下OD)形式の対話実践を行って一定の成果を上げてきた。コロナ禍のためリモートでの実践を試みた結果、事例によっては対面と遜色ない成果をあげる可能性があることがわかってきた。リモートでの対話実践の有効性が確立されれば、コロナ禍のように対面困難な状況下や遠隔地の患者などに対しても、対話実践が可能になる。本研究は、新しい遠隔医療の可能性を視野に入れつつ、「リモート対話実践プログラム」の開発とその有効性の検証を目的とするものである。

研究実績の概要

研究2として、オープンダイアローグ(OD)の研修を受けた研究責任者と研究分担者によって2名のチームを作り、精神疾患の治療を受けている研究対象者に対話ミーティングを施行した。ミーティング開始前後に質問紙調査を行った。調査時点で精神科で外来治療を受けている患者を対象とし、本人と同席する家族などの参加者、ならびに担当医の同意を得て、ODの原則に準拠した対話ミーティングをオンラインで行った。研究担当者は2名でチームを構成し、研究対象者は本人と家族を含む関係者1名以上の参加のもとで、全10回の対話ミーティングを行った。ミーティングの間隔は2-3週程度であった。研究対象者には、対話ミーティングの実施直前と、対話ミーティング終了後1ヶ月の時点で、主要評価項目にある質問紙調査を実施した。当初、目標とした事例数は10例程度であったが、諸般の事情から現時点で実施事例は5例にとどまっている。10回のセッションを終えた事例については、対話実践について肯定的な感想が述べられているが、最終的な評価は質問紙の解析によって行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

オンラインでの診療になれていない患者がほとんどであり、当初の予想以上に、オンラインでのミーティングに対する警戒心が強く、本人や家族の同意が得られにくかった。また、おそらくはオンラインゆえの問題として、対面に比して中断事例も多かった。治療チームや家族の参加というオープンダイアローグの原則も、一対一の個人精神療法に慣れ親しんだ患者にとってはなじみが薄く、抵抗感に繋がっているようであった。以上の理由からリクルートが大幅に遅れており、これが研究全体の遅れに繋がっていると考えられる。

今後の研究の推進方策

研究の期限が1年を切っているため、研究2については研究3のパイロットスタディという位置付けに変更し、オンラインミーティングの実践から得られた貴重な経験を活かして研究3に着手し、研究2についての評価はいったん保留として、RCTの実施へと進みたい。
RCT研究の対象者は調査時点で精神科で外来治療を受けており,研究参加に同意の得られたひきこもり状態の患者30名程度を対象とする。介入群と対照群を15名ずつに分け、ブロックランダム割り付けを用いて,先行してODを実施する介入群と,その約5か月後にODを開始する遅延介入群に対象者を群分けする。各群に対して、それぞれ合計10セッションのODを実施する。介入群に対しては最初の5ヶ月間にODを実施し、対照群に対しては研究を開始しておよそ5ヶ月目からODを実施する。研究の全期間を通じて、介入群も対照群も、通常治療(個人精神療法と薬物療法)を受けることが想定されている。主要評価項目の調査は、介入群に対しては、OD開始直前(Pre),介入群の最終セッション終了時(Post1),最終セッション終了から約5ヶ月後(Post2)に行う.対照群に対しては,本研究への参加同意直後(Pre1),Pre1から約5ヶ月後,対照群へのOD開始直前(Pre2),最終セッション終了時(Post)に行う。本人と同席する家族などの参加者,ならびに担当医の同意を得た上で,ODの原則に準拠した対話ミーティングをZoomを用いて行う。研究担当者は2名でチームを構成し,研究対象者は本人と家族を含む関係者1名以上の参加のもとで,1回30-40分,2-3週に1回の頻度で全10回の対話ミーティングを行う。ミーティングの間隔は2〜3週程度とする。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] オープンダイアローグの実装とその展望2024

    • 著者名/発表者名
      斎藤環
    • 雑誌名

      精神神経学雑誌

      巻: 126 号: 2 ページ: 79-89

    • DOI

      10.57369/pnj.24-016

    • ISSN
      0033-2658, 2436-7621
    • 年月日
      2024-02-25
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] オンライン診療のニーズとリモート対話実践プログラム(RDP)の可能性2022

    • 著者名/発表者名
      斎藤環
    • 雑誌名

      家族療法研究39 (1), pp15-20, 2022

      巻: 39 ページ: 95-20

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] How Open Dialogue is accepted in Japan?2023

    • 著者名/発表者名
      斎藤環
    • 学会等名
      6th International Conference on Dialogical Practices
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] シンポジウム26 地域精神科医療の多面的な展開 S26-4 当事者や家族と良好な治療関係を築くために ーオープンダイアローグの視点からー2022

    • 著者名/発表者名
      笹原 信一朗、大井 雄一、大谷 保和、森田 展彰、斎藤 環
    • 学会等名
      第118回日本精神神経学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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