研究課題/領域番号 |
21K03096
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 金沢学院大学 |
研究代表者 |
前川 浩子 金沢学院大学, 文学部, 教授 (10434474)
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研究分担者 |
大上 真礼 金沢学院大学, 文学部, 講師 (90807132)
小里 千寿 金沢学院短期大学, 現代教養学科, 教授 (30805966)
室橋 弘人 金沢学院大学, 文学部, 准教授 (20409585)
中村 晋也 金沢学院大学, 文学部, 准教授 (10301003)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メンタルヘルス / 就労継続 / キャリア教育 / 縦断研究 / 効力期待 / 対人関係 / 楽観性 |
研究開始時の研究の概要 |
労働者のストレスやメンタルヘルスの問題は個人のウェル・ビーイングと社会的損失の観点から重要な課題となっている。また、新卒者が就職後3年以内に離職する割合は3~4割と、労働力の確保や退職後に正社員としてのキャリアを確保することの困難さの点から「3年以内離職」も近年では課題となっている。しかしながら、新卒者が健康を維持し、3年間働き続けることを可能にする要因は明らかになっていない。 本研究では大学・短大の新卒者が入職というライフイベントを経て、メンタルヘルスを維持しながら少なくとも3年間働き続けるための要因を明らかにすることを目指す。4年間の縦断研究を行い、定量的・定性的データの両方から収集する。
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研究実績の概要 |
本研究は,労働者のストレスやメンタルヘルスの問題が個人のウェル・ビーイングと社会的損失の観点から重要な課題となっていることを背景としている。とりわけ,「3年以内離職」も近年では課題となっているが,新卒者が健康を維持し,3年間働き続けることを可能にする要因は明らかになっていない。以上のことから,本研究では大学・短大の新卒者が入職というライフイベントを経て,メンタルヘルスを維持しながら少なくとも3年間働き続けるための要因を明らかにすることを目的としている。 4年間縦断研究を行い,定量的・定性的データの両方から収集する。当初の計画では2021年度に大学・短大を卒業する者を研究対象者としてリクルートする予定であったが,新型コロナウィルスの影響を受けていたことを鑑み,2021年度卒業生を対象とすることは難しいと判断し調査を実施実施を断念し,2022年度3月の大学・短大卒業生をコホート1として,調査を実施している。 2023年度は,コホート1に加え,2023年度(2024年3月)に大学・短大を卒業する者に研究対象者としてリクルートを行い(コホート2),3月に行ったWebによる質問紙調査には87名からの回答が得られた。また質問紙調査に回答した者のうち,協力の同意が得られた20名がオンラインで実施した個別のインタビュー調査に参加した。 研究成果に関しては,2022年度に実施したコホート1の1時点目(入職直前)の質問紙調査データの解析を行い,入職への不安に関連する要因とその影響プロセスを明らかにした。大学・短大卒業者が入職という移行期に感じる不安に対しては,友人を作ることも含めて学生生活にうまく取り組むことができたという経験から得られた充実感を基盤として感じられる,対人的な安心感や自分自身をコントロールできるという感覚が緩和要因となる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では2021年度に大学・短大を卒業する者を研究対象者としてリクルートし,卒業前の時点の調査を実施する予定であった。しかしながら,結果的に新型コロナウィルスの影響を受け,調査を実施することができなかった。2021年度卒業生はコロナによって学生生活やキャリア形成,就職活動に影響を受けた。コロナの影響を受けたコホートであるため,調査対象から外し,2022年度卒業生から研究をスタートすることとした。2023年度に9月には,コホート1の入職半年後の調査を実施する予定であったが,研究代表者が文部科学省関係の機密性の高い委員に就任したことで,研究に従事する時間を確保することができず,実施できなかった。コホート1の入職1年後の調査,ならびにコホート2の入職半年後の調査を2024年度に実施することで,遅れの影響を最小限に留める努力をする。
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今後の研究の推進方策 |
コホート1の入職1年後の2時点目の調査,ならびに,コホート2の入職半年後の調査に関しては,研究分担者と協力しながら遂行していく。また,縦断研究につきものである,サンプルの脱落も予想されるため,2024年度卒業予定者に関してもコホート3としてリクルートし,調査を行う計画を立てる予定である。
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