研究課題/領域番号 |
21K03100
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 帝塚山大学 |
研究代表者 |
中地 展生 帝塚山大学, 心理学部, 教授 (70461192)
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研究分担者 |
山口 祐子 帝塚山大学, 心理学部, 教授 (30753321)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ひきこもり / 当事者 / 行動指標 / 質的研究 / 相談者 / 量的研究 / 横断的研究 / 縦断的研究 / 回復プロセスモデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、A市「ひきこもり地域支援センター(以下「Aセンター」と表記)」の協力を得て、まず、量的研究として、Aセンターの過去10年間の利用者のデータから、支援手法と利用者のひきこもりの程度などの関連を分析する。次に、質的研究として、Aセンターを利用して就労につながったひきこもり経験者へのインタビュー調査を実施して、彼らがひきこもりから回復する過程でどのような要因が働いたのかを明らかにする。このような、量的・質的研究から最終的に、「ひきこもり者の回復プロセスモデル」を作成する。
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研究実績の概要 |
研究代表者らは、ひきこもり者の4段階の行動指標(1段階:部屋からほとんど出られない~4段階:自由に外出できる)を作成し、ひきこもり支援者への調査 を通して、各段階の支援の特徴を明らかにした(中地・山口,2020)。しかし、この研究ではひきこもり当事者への調査は実施できていない。そこで、本研究で は、ひきこもり支援機関の相談者やひきこもり経験者を対象とした量的・質的研究(【研究1】【研究2】【研究3】)を実施して、ひきこもり者の回復プロセスモデルを作成することを目的とした。 【研究1】(2021年度に調査実施:ひきこもり支援団体の10年分利用者の分析)や【研究2】(2022年度に調査実施:1名への3回のインタビュー調査、複線径路・等至性モデル(Trajectory Equifinality Model(安田・サトウ,2012)を作成)については、それぞれの調査・分析を予定通り終えて、学会発表などを行い、投稿論文としてまとめているところである。【研究3】は、当初2つのひきこもり支援団体の協力のもとで合計10名のひきこもり経験者への調査を予定していた。しかし、コロナ禍を経て、両団体ともに相談体制の見直しなどが優先となり、調査実施が遅れ、現在4名への実施にとどまっている。そのため、新たに2団体の協力を得て、調査対象者を確保して、「修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(Modified Grounded Theory Approach;以下、M-GTAと表記)」(木下,2007)を用いた分析を行い、【研究1】【研究2】の知見とともに、総合的な考察を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
【研究1】や【研究2】については、現在投稿論文を作成中である。【研究3】については、M-GTAを実施するために必要な対象者を確保することが難しく、やや遅れており、現在までに4名の調査を実施したところである。
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今後の研究の推進方策 |
【研究3】では、当初、調査対象者の確保のためにひきこもり支援団体の協力を予定していた。しかし、コロナ禍の影響などもあり、この2団体だけでは必要な調査対象者数の確保が難しく、2023年度中に追加で2団体への協力を打診して、承諾を得ることができた。計4団体と話し合いを進めながら、調査を実施し、適切に研究を推進していきたい。
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