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ドメスティック・バイオレンス加害者の暴力重症化リスクアセスメントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K03103
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関武蔵野大学 (2022-2023)
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2021)

研究代表者

菊池 安希子  武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (60392445)

研究分担者 藤井 千代  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部, 部長 (00513178)
森田 展彰  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10251068)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードドメスティック・バイオレンス / リスクアセスメント / 被害者支援 / DV / 暴力
研究開始時の研究の概要

新型コロナウィルスのパンデミックにより、ドメスティック・バイオレンス(以下DV)の相談は増加している。被害を受けている個人を支援し、DV加害者プログラム等の効果を判断するためにDVのリスクアセスメントが必要であるが、本邦には標準化されたツールは存在しない。本研究では、DVの重症化リスクを判断するためのアセスメントを開発し、その信頼性・妥当性、DV相談支援現場における実施可能性を検証し、被害者および加害者向けの心理教育用マテリアルを開発する。

研究実績の概要

Danger Assessment(DA)は米国において開発された致死的DVが起こるリスクを判定するためのアセスメントツールである。 本邦においては、銃規制の違いから、銃による「致死的暴力」が生じるリスクは極めて低い。本研究では、DA-Jを致死的暴力ではなく「暴力重症化リスク」を判定するツールとして妥当性を持つかどうかを検討する。研究開始当初、「暴力重症化」の暴力は、身体的暴力を指すものと定義し、併存的妥当性を検証するために、身体的暴力の重症度尺度を作成し、使用することとした。一方、DVの被害は、身体的被害だけでなく、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を始めとする精神面への傷害も知られている。実際、本邦のDV防止法が改正されたことにより、平成6年4月から「精神的暴力への保護の拡大」がなされることになり、精神的暴力の重症化リスクもまた検討を要すると考えられた。そこで本年度は、精神的暴力の影響についての文献レビューを実施した。Domestic Violenceまたはintimate partner violenceを受けることとPTSDの関連について調査した文献を調査した。その結果、精神的暴力は身体的暴力と同等またはそれ以上に心身に危害を及ぼしていることが示唆された。精神的暴力の方が身体的暴力よりもPTSDの予測妥当性が高いと結論している研究も複数、存在していた。
DA日本版においては、身体的暴力関連要因だけでなく、精神的暴力に関連した項目を追加し、結果として生じた身体的被害及び精神的被害(PTSD症状、DV被害に特徴的な思考)を外的基準として妥当性を検討することにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究代表者の職務が、研究計画当初と異なるために、研究実施に使える時間や設備が大幅に異なり、昨年の研究遂行を計画通りに行うことが出来なかった。

研究計画当初と同様の研究目的に沿った研究を行うために、研究計画を変更することとなった。

今後の研究の推進方策

本年度は、Danger Assessment日本版(DA-J)の「身体的暴力重症化」と「精神的暴力重症化」の併存的妥当性を質問紙調査で検討する。そのためDAJにおいては、身体的暴力関連要因だけでなく、精神的暴力に関連した項目を追加し、結果として生じた身体的被害及び精神的被害(PTSD症状、DV被害に特徴的な思考)を外的基準として妥当性を検討する。調査対象は、DVを受け、シェルター入所経験のある女性とする。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (4件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] リカバリーを目指す認知療法(CT-R)の進め方2023

    • 著者名/発表者名
      菊池安希子
    • 雑誌名

      最新精神医学

      巻: 28 ページ: 485-491

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 医療観察制度の概要とその運用の実際2022

    • 著者名/発表者名
      菊池安希子
    • 雑誌名

      公衆衛生

      巻: 86(12) ページ: 990-997

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 司法精神医療における変わりたくない?クライアントたちとの試行錯誤またはdeliberate practice2022

    • 著者名/発表者名
      菊池安希子
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第41回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 研究動向から見たCBTpの導入について2022

    • 著者名/発表者名
      菊池安希子
    • 学会等名
      第22回日本認知療法・認知行動療法学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 統合失調症の妄想症状に焦点をあてたワークブック開発の試み2022

    • 著者名/発表者名
      朝波千尋,菊池安希子
    • 学会等名
      第22回日本認知療法・認知行動療法学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 暴力リスク評価の最前線2022

    • 著者名/発表者名
      菊池安希子
    • 学会等名
      医療観察法関連職種研修会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] Decoding Delusions2023

    • 著者名/発表者名
      Hate Hardy, Douglas Turlkington
    • 総ページ数
      414
    • 出版者
      AmerIcan Psychiatric Publishing Inc
    • ISBN
      1615372954
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 日常臨床で使える認知行動療法ハンドブック2023

    • 著者名/発表者名
      工藤 喬、大野 裕
    • 総ページ数
      150
    • 出版者
      中外医学社
    • ISBN
      9784498229440
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 現代の臨床心理学2 臨床心理アセスメント2022

    • 著者名/発表者名
      松田 修、滝沢 龍
    • 総ページ数
      336
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      9784130151726
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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