研究課題/領域番号 |
21K03122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
上田 奈津貴 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 行動医学研究部, リサーチフェロー (50807922)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | PTSD / 概日リズム / 心拍 / 活動量 / アクチグラフ / 生体センサ / 認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
1) PTSDにおける概日リズムの不規則性を明らかにする. 本研究ではまず,アクチグラフとウェアラブル心電図を併用し,PTSDにおける安静時と活動時の心拍数変化を健常者との比較により明らかにする. 2) 概日リズムと症状重篤度,認知機能等の関連を調べる 概日リズムは認知機能との深い関わりがあることがこれまでの研究で示されている.注意機能,遂行機能などの認知機能は日常生活を送る上で重要な機能であり,概日リズムの障害が認知機能障害を介して日常生活に影響を及ぼしている可能性がある.概日リズムが具体的に日常生活や疾患重篤度にどのように影響を及ぼすかを明らかにするため,各種の指標と概日リズムの関連を検討する.
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研究実績の概要 |
本研究は,PTSDの量的評価指標の創出を目指し,概日リズム障害がPTSD症状のの量的指標となり得る神経学的根拠を探索する.心的外傷後ストレス障害(以下PTSD)は一般人口における発症率が約1.3%と高い代表的なストレス関連疾患である.PTSDの主要な症状に交感神経の過活動にともなう概日リズム障害が挙げられる.しかしこれらの症状は患者自身による主観評価と量的評価に乖離があり,主に患者の主観評価と医師の観察による診断の精度を下げる大きな原因となっている.また,これまでPTSDの量的指標として心拍数,呼吸数,概日リズム,認知機能,脳機能画像などが提案されてきたが,それらの指標が相互にどのように関連するかについては明らかではない.本研究はこれらの指標がどのように関連するかを明らかにする.そのため量的評価指標の創出は,診断精度,治療効果の向上のために重要である.本研究ではPTSDにおける概日リズム障害と認知機能障害の関連を明らかにすることを目的としている.2022年度は,データ収集を引き続き行い,測定されたデータの部分的な解析を行った.解析の結果,PTSD患者は健常者と比較して昼夜を通した活動量の低下がみられた.学会発表等を通して議論を深めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い,特に心拍計のデータ収集がやや遅れている.2023年度も継続してデータ収集を行い,目標症例数が集まり次第解析,論文化を進める予定である.
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今後の研究の推進方策 |
引き続きデータ収集を行い,迅速な解析と論文化を進めていく.
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