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正標数の del Pezzo 曲面上の累次フロベニウス直像の代数幾何

研究課題

研究課題/領域番号 21K03157
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分11010:代数学関連
研究機関東京農工大学

研究代表者

原 伸生  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90298167)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード正標数 / Frobenius直像 / del Pezzo曲面 / 反標準束(反標準環) / 代数幾何 / 有限F-表現型(FFRT) / del Pezzo 曲面 / フロベニウス直像 / 反標準束 / 有限F表現型(FFRT)
研究開始時の研究の概要

代数多様体とは,多項式系の零点集合として定義される幾何学的対象であり,その中でも del Pezzo 曲面は古典的に良く調べられているものです.本研究では,通常考える複素数体上ではなく,1 を素数 p 回足すと 0 になる標数 p の体上でのみ定まるフロベニウス直像とよばれるベクトル束の構造を del Pezzo 曲面上で調べることにより,正標数の代数幾何への理解を深めていくことを目指しています.

研究実績の概要

正標数pの代数閉体上の非特異5次del Pezzo曲面Xの反標準束をL=O_X(-K)とするとき,非負整数n,eに対してn重反標準束L^n=O_X(-nK)のe次Frobenius直像(F^e)_*(L^n)は階数q^2のベクトル束である.ただし,q=p^eとおいた.このFrobenius直像を直既約ベクトル束の直和に分解する際に現れる直和因子の同型類が,Lによるtwistを法として高々有限個であることがMalloryによって証明されているが(Xの反標準環のFFRT性),具体的にどのようなベクトル束がFrobenius直像の直和因子として現れるかという問題は未解決であり,この問題に対する解答を与えることが本研究の目的の一つである.
現在までのところ,標数p=2,3の場合にはFrobenius直像(F^e)_*(L^n)の構造を解明したが,標数p≧5においては,p=3の場合と同様の結果が期待されるものの,未だ構造解明には至っていない.本年度は,いくつかの標数における計算例の検証から,一般の場合の構造解明の糸口となると期待される次の予想を得た.ただし,F_{1,1,1/2}とGは本研究とその先行研究において得られたX上の直既約ベクトル束で,F_{1,1,1/2}は階数3の自己双対束,Gは階数2のベクトル束でその双対が,Xの(2,5)-Grassmann多様体への埋め込みによる普遍商束の引き戻しとなるものである.また,Xを射影平面の4点爆発として構成するとき,射影平面上の直線のXへの引き戻しをH,4本の例外曲線の和をEとする.
【予想】pが奇素数で,(q-1)/3≦n≦(q-1)/2とする.Frobenius直像(F^e)_*(L^n)の直和分解におけるF_{1,1,1/2}の重複度をf, G(H-E)の重複度をgとするとき,f+g=(3n-q+1)(3n-q+2)/2が成り立つ.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初は先行研究(研究実績の概要の記号でn=0, n=(q-1)/2の場合)で用いた方法を一般化して本研究に適用する予定であったが,一般の標数pで,0≦n≦(q-1)/2をみたすq=p^eとnについてe次Frobenius直像の考察をする際には,固定できない二つのパラメタn,qがあることによる計算上の困難が予想以上に顕著であり,別の方法を模索する必要があったため

今後の研究の推進方策

研究実績の概要で述べた予想を証明することにより問題の部分的な解決を図る.さらに,予想と同様の等式を他のいくつかの直和因子の候補と見做される直既約ベクトル束たちについても見出し,これらを証明して組み合わせることにより,問題解決に繋げて行く.

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Looking out for Frobenius summands on a quintic del Pezzo surface2023

    • 著者名/発表者名
      原伸生
    • 学会等名
      研究集会「代数幾何学とその周辺の話題」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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