研究課題/領域番号 |
21K03162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
星 裕一郎 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (50456761)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 遠アーベル幾何学 / p進ガロア表現 / 内在的ホッジ・テイト性 / 双曲的代数曲線 / 安定還元 / p進タイヒミュラー理論 / 四点基 / 正準持ち上げ / 可解閉ガロア拡大 / 単アーベル的構成アルゴリズム / ガロアセクション / 準モノドロミー充満 / 安定束 / ヤコビ和 / 遠アーベル的内在性 / 単遠アーベル的構成アルゴリズム / 代数的基本群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,遠アーベル的な対象に付随する様々な内在性を確立して,そして,それらの間の相互的な関係性を深く理解することを主要な目標としている.より具体的には,以下の三つのテーマを軸として,遠アーベル的な対象に付随する内在性の研究を行う. (A)代数多様体に対する遠アーベル的内在性の研究 (B)遠アーベル的内在性を活用した単遠アーベル的構成アルゴリズムの研究 (C)遠アーベル的対象に付随する内在性の数論への応用の模索
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研究実績の概要 |
研究計画調書の「研究目的、研究方法など」に記載した「(A-2) 数体に関連する数論的な体の遠アーベル的内在性の研究」に関する研究として,p進ガロア表現の内在的ホッジ・テイト性の研究を行った.特に,内在的ホッジ・テイト的でない2次元の既約でアーベルかつクリスタル的なp進ガロア表現の例を構成した(論文投稿中). 研究計画調書の「研究目的、研究方法など」に記載した「(A-2) 数体に関連する数論的な体の遠アーベル的内在性の研究」や「(B-1) 数体や混標数局所体の絶対ガロア群に関連する単遠アーベル的構成アルゴリズムの研究」に関する研究として,辻村昇太氏と共同で,様々な体に対する,その体の自己同型群からその体の絶対ガロア群の外部自己同型群への自然な準同型射の単射性の研究を行った.特に,例えば,混標数ネーター局所整域の商体に対して,その体の自己同型群からその体の絶対ガロア群の外部自己同型群への自然な準同型射が単射であることを証明した(論文掲載確定). 研究計画調書の「研究目的、研究方法など」に記載した「(A-1) 双曲的代数曲線に関連する特殊な代数多様体の遠アーベル予想の解決」に関連する研究として,辻村昇太氏と共同で,双曲的代数曲線の安定還元と付随するヤコビ多様体の安定還元の関係に関する研究を行なった.特に,有理数体上の完備狭義ヘンゼル正規ネーター局所整域とその商体上の双曲的代数曲線であって,付随するヤコビ多様体はその局所整域上に安定還元を持つが,曲線自体はその局所整域上に安定還元を持たない例を構成した(論文投稿中). 研究計画調書の「研究目的、研究方法など」に記載した「(B-2) 双曲的代数曲線に付随するp進タイヒミュラー理論的対象を用いた構成アルゴリズムの研究」に関する研究として,標数3の代数的閉体上の四点基のレベル2の正準持ち上げを明示的に記述するという研究を行なった(論文準備中).
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「補助事業期間中の研究実施計画」に記載した令和4年度の研究テーマに関連するいくつかの研究成果が実際に得られているため.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の研究実施計画のとおりの研究を行っていこうと考えている.特に,研究計画調書の「研究目的、研究方法など」に記載した三つのテーマを軸として,遠アーベル的な対象に付随する内在性の研究を行う予定である.
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