配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究実績の概要 |
1971年にJ. Lipmanによって提唱されたArf環は1次元Cohen-Macaulay(以下C-Mと略す)半局所環に限定されていたが、研究成果[1]によりこのArf環の理論を1次元ともC-Mとも半局所環とも限らない一般のNoether環の理論として弱Arf環論へと拡張した。1次元C-M半局所環については、環のstrict closed性とArf性が同値であるというO. Zariskiによる予想があり、1971年にはZariski自身とLipmanによって体を含む環については肯定的に解かれていた。本研究により、50年の永きに渡り未解決であったこの予想を、完全に一般的に正しいことを証明するに至った。従って、Arf環の概念を適切に高次元化し、「高次元のArf環論」の展開が期待されるのである。 その理論の整備の第一歩として、具体的な環構造のstrict closed性や弱Arf性解析が求められる。例えば、与えられた環の拡大環で、Strictly closedであるような環や、弱Arf環となるようなものがどのように得られるかも強い興味の対象である。研究成果[2], [3], [4]はその興味を基盤として得られた成果である。strict closureや弱Arf closureの理論構築の礎となることが期待される。 【研究成果】[1]E. Celikbas, 0. Celikbas, C. Ciupercă, N. Endo, S. Goto, R. lsobe, and N. Matsuoka, On the ubiquity of Arf rings, J. Comm. Alg. (to appear). [2]N. Endo and S. Goto, COnstruction of strictly closed rings, Proc. Amer. Math. So., 150(2022), 119-129. [3]N. Endo, S. Goto, and R. lsobe, Topics on strict closure of rings, Res. Math. Sci., 8, Vol. 55(2021). [4] N. Endo, S. Goto, S.-i. iai, and N. Matsuoka, On the weakly Arf(S_2)-ifications of Noetherian rings, J. Comm. Alg. (to appear).
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