研究実績の概要 |
トポロジーと数理物理や数論をつなげる研究を推進し,その成果として小谷久寿氏との共同研究において,写像類群と絶対ガロア群の類似に基づいて,トポロジーにおけるOrr不変量の数論版を導入し,その性質を調べた論文が H. Kodani, Y. Terashima, Arithmetic Orr Invariants of Absolute Galois Groups, IMRN, 138 (2022) として学術論文誌に掲載された.また,北山氏-森下氏-丹下氏との共同において,数論の肥田理論における随伴セルマー加群とL函数のトポロジー側の類似を導入し,その性質を調べた論文が T. Kitayama, M. Morishita, R. Tange, Y. Terashima, On adjoint homological Selmer modules for SL(2)-representations of knot groups, IMRN, 255 (2022) として学術論文誌に掲載された.また,ミハラケ氏-鈴木氏との共同研究において,対合的なホップ代数のハイゼンベルグ・ダブルを用いた閉3次元多様体の不変量の構成に成功した成果が論文 S. M. Mihalache, S. Suzuki, Y. Terashima, The Heisenberg double of involutory Hopf algebras and invariants of closed 3-manifolds, to appear in Algebraic and Geometric Topology として学術論文誌に掲載されることになった.
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