研究課題/領域番号 |
21K03242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 早稲田大学 (2022) 秋田大学 (2021) |
研究代表者 |
山口 祥司 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (30534044)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ライデマイスタートーション / 穴あきトーラス束 / 三次元双曲多様体 / 消滅恒等式 / 特殊線形群 / 基本群の表現 / 位相不変量 / 双曲多様体 / 場の量子論 |
研究開始時の研究の概要 |
物理学の場の量子論から予想された「ライデマイスタートーションの消滅恒等式」について定式化の改良と新しい成立例の提示を行う。本研究計画では、円周上の穴あきトーラス束という三次元双曲多様体においてライデマイスタートーションという位相不変量の値を定める公式を具体的に与え、導出した公式を用いてライデマイスタートーションの和の恒等式を考察する。さらにライデマイスタートーションの和に関する消滅恒等式の定式化の改良を提案し、改良した定式化のもとでこれまでに成立例が知られていない円周上の穴あきトーラス束おいてライデマイスタートーションの消滅恒等式が成立することを証明する。
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研究実績の概要 |
円周上の穴あきトーラス束が定める三次元双曲多様体のクラスにおいてライデマイスタートーションの消滅恒等式が成り立つことを証明することができ、ライデマイスタートーションの消滅恒等式予想の新しい成立例を無限個与えることができた。ここでライデマイスタートーションの消滅恒等式予想とは物理学の考察から提起された予想であり、三次元双曲多様体においてライデマイスタートーションという位相不変量の値を然るべき選び方で有限個選ぶとき、その逆数和が零になるという内容である。 2022年度では、2021年度に得ていた円周上の穴あきトーラス束のライデマイスタートーションの値を基本群からSL(2;C)への準同型写像の集合を定める多項式から導出する成果を改良し, ライデマイスタートーションの消滅恒等式が成立することの証明を改善した。またライデマイスタートーションの消滅恒等式の定式化において多様体が双曲多様体であるという条件が必要であることを支持する例として、任意のトーラス結び目の外部空間という非双曲多様体において消滅恒等式は成立しないことも証明することができた。ライデマイスタートーションの値を基本群からSL(2;C)への準同型写像の集合を定める多項式から導出する考察やライデマイスタートーションの消滅恒等式の証明は引き続きテキサス大学ダラス校の Anh Tran 氏と共同で進めている。 2021年度までに得られた成果については口頭発表を行い、2022年度に得られた成果はプレプリントとして論文にまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ライデマイスタートーションの消滅恒等式予想が成立する範囲を拡張していく計画だったが、2021年度の成果の改良およびライデマイスタートーションの消滅恒等式の証明の改善やプレプリントにまとめることに予想以上の時間がかかった。そのため、2021年度までの成果を超えた範囲における穴あきトーラス束が与える三次元双曲多様体についてははっきりとした成果がでるところまでは考察が進まなかったため、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
位相幾何学、双曲幾何学および数理物理学の専門家との意見交換を通じて、ライデマイスタートーションの消滅恒等式予想が成立する範囲を拡張していく。対面またはオンラインでの研究発表や研究打ち合わせを通じて、当該年度の成果と成果の拡張について専門家と意見交換を行う。またテキサス大学ダラス校の Anh Tran 氏とは引き続き共同で考察を行い、研究計画を推進する。
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