研究課題/領域番号 |
21K03245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
門上 晃久 金沢大学, 機械工学系, 教授 (80382026)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | link symmetric group / mapping class group / amphicheirality / invertibility / Alexander polynomial / Jones polynomial / 結び目理論 / アレクサンダー加群 / 交換子群 / ファイバー結び目 / 中西指数 / 馬-邱指数 / もろ手性 / 絡み目 / レンズ空間 / ライデマイスタートーション / デーン手術 / 連分数 / アレクサンダー多項式 / 仮想結び目 |
研究開始時の研究の概要 |
アレクサンダー理論の様々な応用を行う。デーン手術や絡み目の対称性等への幾何的な応用と、代数拡大の理論とアレクサンダー多項式理論との類似を模索するような理論上の応用を主に行う。その他の研究として、仮想絡み目(virtual link)の理論の話もある。仮想絡み目は閉曲面と閉区間の直積空間内の結び目理論と解釈される。このことを足場として、任意の3 次元多様体での結び目理論の構築を試みる。具体的には、任意の3 次元多様体でのアレクサンダー理論を詳しく観察することを新たな目標とする。
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研究実績の概要 |
本年度は、J.Hillman により定義された絡み目対称性 (link symmetry) の概念拡張を試みた。本来の絡み目対称性は、三次元球面内の多成分有序有向絡み目の自己同相により、全空間の方向保持性や成分の順序や各成分の向きの変化の可能性全体を記述する群である絡み目対称群 (link symmetric group) の元として与えられる。これは結び目のもろ手性 (amphicheirality) や可逆性 (invertibility) を包括する概念である。基本的問題として、(1) 与えられた絡み目の絡み目対称群の決定(決定問題)、(2) どのような群が絡み目対称群になり得るか?(実現問題)がある。絡み目不変量がこれら性質を反映することがあるので、主に Alexander 多項式や Jones 多項式を用いて研究を進めてきた。河内-Hartley による、もろ手型結び目の Alexander 多項式の条件の研究を大いに参考にしている。本年度試みたことは、三次元球面内の絡み目に限らず、空間対さえあれば同様なことができる観察を出発とする。空間対の写像類群が普遍的な対象で、その中から有用な情報を引き出すことを提案した。そうすると上記の設定でも、さらに周期性も込めて考察できるし、他の対象としては、曲面絡み目含む一般の多様体内の絡み目、仮想絡み目、空間グラフ等に対しても概念拡張ができる。各場合で上記基本的問題を考察することで理論構築するプロジェクトにしていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記内容について、2023年11月29日に佐賀創発セミナーで講演したが、論文は作成中である。しかし多方面の広がりを持つ研究内容である感覚はあるので、さらに研究を発展させる作業はこれから即座に取り掛かるつもりである。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績の概要や進捗状況で書いた方向性の通り進めて行く。また、他の、途中段階で止めている研究も再開させる。
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