研究課題/領域番号 |
21K03329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
梶原 健司 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (40268115)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 幾何学的形状生成 / 微分幾何 / 離散微分幾何 / 可積分系の理論 / 建築設計 / 工業意匠設計 / 可積分系 / クライン幾何 / 離散正則関数 / 弾性曲線 / 対数型美的曲線 / 離散正則函数 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では曲面・曲線論を動機に可積分系の理論の新方向を開拓し,クライン幾何の枠組みで可積分系の記述する,よい性質をもった曲面・曲線の理論を構築する.応用分野に動機を得て,構築した理論を用いて「美しい」「望ましい」形状を定式化し,可積分離散化を活用して高品質な形状要素のロバストな生成法を構築する.対数型美的曲線やその一般化の理論など,日本独自の形状の幾何学と可積分系の理論を融合し独創的な成果を目指す.
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研究成果の概要 |
対数型美的曲線を相似幾何で考察し,平面曲線の可積分変形に関する形状不変曲線としての特徴付けと変分原理による定式化,また,その可積分離散化や空間曲線・曲面版を提案し,可積分構造を詳細に調べた.曲線の自己アフィン性の観点から,二次曲線を別の美的曲線の族として同定し,等積アフィン幾何や射影幾何を理論的枠組みとして示唆した.また,離散正則函数による建築のMichell-Prager型トラス構造の生成法を構築した.与えられた(離散)平面曲線の対数型美的曲線による近似アルゴリズムを構築した.ユークリッド幾何における空間(離散)曲線の可積分変形に関する形状不変曲線に対しテータ函数による明示公式を構成した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
工業意匠設計や建築に動機を得て,クライン幾何における曲線論,曲面論を活用した幾何学的形状生成と,そこに現れる可積分構造を詳細に調べることで,(離散)微分幾何,可積分系の理論に対する新しい発展の方向性を与えた.同時に,工業意匠設計分野や建築分野に対して数学を活用した新しい形状設計手法をもたらした.このように,産業や社会に関わる問題をドライビングフォースとして,数学の新研究領域を開拓し,元の分野と数学双方を活性化する「マス・フォア・インダストリ」の一つの典型的な例を提示できたことに意義がある.
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