研究課題/領域番号 |
21K03350
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
新谷 誠 静岡大学, 情報学部, 教授 (70303526)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | グラフ表現 / 一般化された分割釣合い型トーナメントデザイン / アダマール行列 / 分割釣合い型トーナメントデザイン / 平面ハイポハミルトングラフ / 自己双対符号 / ハウエルデザイン / 分割釣り合い型トーナメントデザイン |
研究開始時の研究の概要 |
最適な組合せ対象(離散構造)の存在性とその対象の分類は、組合せ論において基本的な問題であり、グラフ表現がその解決に強力な方法となる。組合せ構造を定義する集合系が小さい場合は自明な方法で構成および分類が可能であり、ある程度以上の大きさの集合系は小さな集合系から帰納的に構成可能が与えられ、その中間の存在性が未解決となることがある。スーパーコンピュータ利用によりその性質を明らかにして、存在姓の解決を行う研究である。
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研究実績の概要 |
最適な組合せ対象(離散構造)の存在性とその対象の分類は、組合せ論において基本的な問題であり、グラフ表現がその解決に強力な方法となる。初年度は、分割釣合い型トーナメントデザインの存在性についてグラフ表現により解決した。この成果を発展をさせて、一般化された釣合い型トーナメントデザインの分類を行うことを目的とする。 kn-集合V上の一般化された釣合い型トーナメントデザインGBTD(n,k)とは、BIBD(kn,k,k-1) のブロックを成分とし、条件1(V の各要素は各列の一つの成分に含まれる)と条件2(V の各要素は各行のk個以下の成分に含まれる)を満たすn行(kn-1)列の配列である。分割釣合い型トーナメントデザインの性質を調べるためのグラフ表現を一般化することにより、一般化された釣合い型トーナメントデザインGBTD(3,3)とGBTD(4,3)の同型判定を行い分類を行った。これは、GBTDについての初めての分類結果である。 位数29と31の自己同型を持つ位数60と64のアダマール行列の分類をそれぞれ行い、それぞれ同型を除いて266個と414個であることを示した。素数位数pの自己同型を持つ位数2p+2のアダマール行列から2-(2p+1,p,(p-1)/2)デザインが構成できる。また、このデザインは5つの性質を満たす4個の行列から構成できることが示されている。デザインをすべて列挙しそのグラフ表現により分類を行ったあと、アダマール行列についてそのグラフ表現により分類を行った。この結果をまとめて専門雑誌The Electronic Journal of Combinatoricsへ投稿し受理、出版された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
位数29と31の自己同型を持つ位数60と64のアダマール行列それぞれの分類についての論文が出版された。 一般化された分割釣合い型トーナメントデザインGBTD(3,3)とGBTD(4,3)について、グラフ表現による同型判定方法を提案し、スーパーコンピュータを用いた計算により分類した。現在、原稿を作成中であり今年度に専門雑誌へ投稿予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画最終年度であるためこれまでの研究成果をまとめるとともに、発展課題についても成果をあげることを目指す。具体的には、そのグラフ表現方法を求めることができたので、一般化された分割釣合い型トーナメントデザインPGBTDの存在性と分類について研究を進める。非平面ハイポハミルトングラフについて内周が5以上であり点の個数が25と内周が6以上で点の個数が26の計算を行うことが出来ており、さらに計算を進めて結果をまとめる。トポロジーの離散化版によるグラフ表現の幾何的理論的展開について、完全グラフの被覆グラフに対して2-被覆、3-被覆、6被覆が系列となる例を求めることができているので一般的に理論を展開する。
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