研究課題/領域番号 |
21K03400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
前園 涼 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40354146)
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研究分担者 |
本郷 研太 北陸先端科学技術大学院大学, 情報社会基盤研究センター, 准教授 (60405040)
中野 晃佑 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 統合型材料開発・情報基盤部門, 独立研究者 (50870903)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 第一原理 / 拡散モンテカルロ / フォノン / 層状物質 / 電子相関 |
研究開始時の研究の概要 |
層状化合物の新規物性開拓にむけ、電子格子相互作用が支配する物性の第一原理解析は重要である。当該系では「層内の共有性結合と層間の非共有性結合の混在」、「低次元伝導による電子相関増強」という二重苦が密度汎関数法ベースの従前解析法の急所を突き、十分な予見信頼性が達成できない。第一原理量子モンテカルロ法は、この問題に最適な手法と目されるが、フォース算定の未確立が問題となる。本研究では、自然勾配法の適用で新たなブレークスルーを達成しつつある「第一原理量子モンテカルロ法によるフォース算定」で格子振動解析の実用化を結実させ、「層状物質の第一原理電子格子解析における予見信頼性」に革新的な向上をもたらす。
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研究成果の概要 |
第一原理量子モンテカルロ法を用いたフォノン計算を実現する研究を実施した。「波動関数空間での位相構造を考慮した勾配算定」に着目してフォース算定を実現した。現実系層状物質を対象とした量子モンテカルロ計算を確立した。フォース算定の信頼性に大きな影響を与える要因として、擬ポテンシャルの局所近似の問題を浮き彫りとし、擬ポテンシャルの非局所型構成の根本に立ち戻り、L2型と呼ばれる新たな方法を提案・開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子状態計算によるシミュレーション予見は、材料科学や生命科学に広く浸透した基盤分析手法となっている。 従前の電子状態計算法では記述信頼性が確保できない対象は、往々にして革新的物性を担い、本研究の対象となる層状物質もその一例である。本研究は、従前手法を超える記述信頼性実現を目的としたもので、広く材料科学や生命科学に亘って、電子状態計算によるシミュレーション予見の適用対象を拡げるという波及をもたらす。
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