研究成果の概要 |
本研究では化学組成が同じで結晶構造が異なる相が複数存在する磁性体を多形磁性体と呼ぶ。また、多形の定義を拡張し、化学圧力による相変化も多形の現象と見なす。このように拡張した多形磁性体で生じている相変化の機構を解明することにより、機能性材料としての新規多形磁性体の創製を目指した。 多形鉱物Al2SiO5と同じ化学組成の磁性体 A2BO5(A=Al,V,Cr,Fe,Ga、B=Si,Ge)を系統的に研究した。特に、AlxFe2-xGeO5(x=0.09, 0.15) において、アンダルサイト構造における弱強磁性の発現が非整合磁気構造に由来していることを中性子散乱実験において明らかにした。
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