| 研究課題/領域番号 |
21K03457
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 基金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
|
|---|
| 研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
|---|
研究代表者 |
深谷 亮 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特任助教 (30735072)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
| 研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
| 配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
|---|
| キーワード | 光誘起相転移 / 強相関電子系 / 時間分解X線計測 / 超高速ダイナミクス / 光物性 / 磁性 / 超高速光科学 / 時間分解X線回折 / 放射光科学 |
|---|
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では、強相関電子系物質の物性を反映する量子自由度の長距離秩序構造ダイナミクスを、フェムト秒からピコ秒の時間幅を有する硬・軟X線パルスを複合的に利用した時間分解X線回折・散乱法により包括的に明らかにする。これにより、強相関電子物性が光照射で高速かつ高効率に変化する光誘起相転移現象の本質を統一的に理解し、応用に向けた制御方法や新奇な動的機能性を有する物質の探索および創成に明確な指針を与えることを目指す。
|
| 研究成果の概要 |
本研究では、強相関電子物性を反映する電子や格子の非平衡状態における長距離秩序構造を明確にするために、観測対象の時間や量子自由度に応じてフェムト秒やピコ秒の時間幅を有する硬・軟X線パルスを複合的に利用した時間分解X線回折・散乱のシステム開発および計測を実施した。放射光と発振繰返し周波数可変レーザーシステムを組み合わせることにより、従来よりも10倍以上高いサンプリング周波数で計測可能な、時間分解軟X線計測システムを実現するとともに、光励起による電子状態変化が引き金となって量子秩序状態がフォノンと結合してコヒーレントに変調し、その後巨視的な相転移へと発展する非平衡ダイナミクスの全貌を明らかにした。
|
| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した高サンプリング周波数時間分解軟X線計測システムにより、従来のシステムでは微弱な信号で計測が困難であった物質系への適用が可能となり、対象物質や測定環境が大幅に拡大した。レーザーや放射光、X線自由電子レーザーの複合利用で解き明かされた、協同的に相互作用した量子自由度の非平衡ダイナミクスの新たな知見は、光パルスを利用した新規な超高速物性制御の手法や新規な動的機能性を有する物質の探索および創成に明確な指針を与えるだけでなく、その技術を利用した次世代超高速スイッチング通信デバイスの応用展開に向けて、飛躍的に研究開発が加速されると期待される。
|
