研究課題/領域番号 |
21K03458
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 東京電機大学 (2022-2023) 東北大学 (2021) |
研究代表者 |
川股 隆行 東京電機大学, システム デザイン 工学部, 教授 (00431601)
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研究分担者 |
加藤 雅恒 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50211850)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | スピンによる熱伝導 / 熱伝導 / 2次元スピン系 / 2次元スピン系 |
研究開始時の研究の概要 |
(目的Ⅰ)高スピン熱伝導を有する物質を創製すること、そして、(目的Ⅱ)高スピン熱伝導の機構「JSとスピン熱伝導の大きさの関係」を解明することを目的として、同じ結晶構造を持つ2次元スピン正方格子系の物質群に注目する。 (目的Ⅰ)のために、試料を高品質化することでスピンによる熱伝導の向上を目指す。また、(目的Ⅱ)のため、JSが異なるこれらの物質群のスピンによる熱伝導の大きさを調べることで、高スピン熱伝導の機構を解明を目指す。
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研究成果の概要 |
長年の低次元量子スピン系物質における熱伝導の研究によって、局在電子スピンが大きな熱を運ぶことがわかっており、そのスピン熱伝導を利用した新しい絶縁性高熱伝導材料の開発が期待されている。1つ目の目的として、高スピン熱伝導を有する物質を創製すること目指したが、達成することはできなかった。一方、2つ目の目的である「JSとスピン熱伝導の大きさの関係の解明」は達成することができた。得られた結果から、(La,Sr)2MO4のスピン熱伝導は、マグノン-フォノン散乱が重要であると結論付けた。つまり、マグノン-フォノン散乱を抑えることが、新しい絶縁性高熱伝導材料の開発に繋がることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、スピン熱伝導において、マグノン-フォノン散乱が重要な役割を担っていることがわかった。このことは、マグノンの熱拡散に対する新しい知見であり、スピン熱伝導機構のひとつを解明することに至った。さらに、スピン流など様々なマグノンが拡散する現象に対する知見にもなり、本研究成果は学術的意義がある。また、この知見から、熱の再利用や排熱などに利用できる絶縁性高熱伝導材料を開発するための指針を新しく提供することができ、社会的意義も大きい。
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