研究課題/領域番号 |
21K03497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
城地 保昌 公益財団法人高輝度光科学研究センター, XFEL利用研究推進室, 主幹研究員 (30360415)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コヒーレント回折イメージング / X線レーザー / 生物物理 / 位相回復 / 実験データ解析 / ノイズ除去 / 統計学 |
研究開始時の研究の概要 |
X線自由電子レーザー(XFEL)を利用したコヒーレント回折イメージングは、生体ナノ粒子が機能を発現している状態の過渡的な瞬間構造を捉えるポテンシャルをもつ。その実現のためには、試料以外からの背景散乱、ノイズ、検出器の不感領域等が含まれる実験データから、確からしい試料の電子密度を再生するデータ解析法の開発と、その信頼度の定量化が希求される。本研究では、統計学的観点の工夫を取り入れることで、実験データに即したデータ解析手法開発を行い、XFELバイオナノイメージングの新展開を目指す。
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研究成果の概要 |
生命現象を理解するには、構成要素である生体ナノ粒子が機能を発現している状態の過渡的な瞬間構造を捉えることが不可欠であり、超短パルスのXFELを利用したコヒーレント回折イメージング(CDI)は、そのポテンシャルをもつ。その実現のためには、試料以外からの背景散乱、検出ノイズ、検出器の不感領域等が含まれる実験データから確からしい試料の電子密度を再生する位相回復法の開発と、その信頼度の定量化が必要である。 本研究では、そのための手法を計画通り開発することができたが、実験データの背景散乱および検出ノイズが想定以上に深刻であることが分かった。ノイズ耐性の高い手法への高度化が今後の課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
位相回復法は、コヒーレント回折パターン解析に必須のものであるが、試料以外からの背景散乱を系統的に扱う手法はこれまで存在しなかった。また、理想的な回折パターンではない実験データを扱う場合、再生された電子密度像の信頼性は本来部位特異的であるはずだが、これまでは部位に依存しない一つの指標のみで評価されてきた。本研究では、適用範囲に限界はあるものの、これらの問題に対応した新規手法を開拓することができた。さらなる実用化に向けて研究を進めたい。
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