研究課題/領域番号 |
21K03508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 九州大学 (2022-2023) 島根大学 (2021) |
研究代表者 |
荒川 弘之 九州大学, 医学研究院, 准教授 (00615106)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | プラズマ乱流 / 帯状流 / 乱流輸送 / 輸送ダイナミクス / 高次非線形構造 / レーザー誘起蛍光法 / ベクトルトモグラフィー |
研究開始時の研究の概要 |
プラズマ乱流輸送研究においては、これまで乱流と流れという2体系の相互作用が主に考えられており、孤立渦・飛沫といった高次非線形構造の影響は小さいとして、実験・理論共にほとんど考慮されていなかった。近年の申請者らの研究で3次・4次的に形成された構造観測により、高次非線形構造形成に伴い、輸送が大きく変化する乱流状態を発見した。本研究では、これを更に発展させ、様々な乱流条件において高次非線形構造の輸送を評価し、高次非線形構造による輸送ダイナミクスの系統的理解を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、直線磁化プラズマ実験において、ドリフト波周波数帯に生成された乱流中の高次非線形構造による輸送を評価した。外部制御パラメータである中性粒子ガス圧と磁場強度を系統的に変化させ、種々の乱流条件において、周方向に均一な流れ、低次非線形構造、高次非線形構造による動的なエネルギー移送を評価した。種々の乱流条件でのエネルギー移送の強弱は各構造のエネルギー分布と異なり、エネルギーが小さい構造でもプラズマ全体に影響する条件を複数観測した。 関連研究として、半径方向10chのラングミュアプローブ制作、及び、ベクトルトモグラフィーにより2次元の流れベクトル場を再構成する手法の開発とその実証を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プラズマ乱流輸送の研究では、これまで乱流(ドリフト波)と流れ(帯状流)の相互作用が中心で、高次非線形構造の影響はほとんど無視されてきた。しかし最近の研究で、特定の条件下では高次非線形構造がプラズマ全体に重要な影響を与えることがわかってきた。本研究では、系統的に外部制御パラメータを変化させ、種々の乱流条件において高次非線形構造と流れ、基本波構造とのエネルギー移送を評価した。その結果、エネルギーが相対的に小さい高次非線形構造でもプラズマ全体に大きく影響する条件が複数得られた。本研究により、乱流輸送理論の改善や磁場閉じ込め核融合炉の性能向上に寄与する可能性がある。
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