研究課題/領域番号 |
21K03549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
阿部 智広 東京理科大学, 理工学部物理学科, 准教授 (70712727)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 暗黒物質 / 素粒子標準模型を超える物理 / 素粒子現象論 |
研究開始時の研究の概要 |
暗黒物質の性質を調べるにはボルツマン方程式を解いて、暗黒物質の熱的残存量を計算し、それが測定されている暗黒物質のエネルギー密度と一致する様に模型のパラメータを決定することが必要である。従来はその際に暗黒物質の温度は熱浴の温度と同じであると仮定されていた。しかし、その仮定は妥当ではないこともわかってきた。本研究では正しい計算方法の定式化と、それを用いた暗黒物質模型の検証方法を明らかにする。
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研究実績の概要 |
まず擬南部ゴールドストン暗黒物質の模型の構築を行った。現在の直接探索実験の結果は,暗黒物質の核子との散乱断面積は,素朴な暗黒物質シナリオで期待されるよりも十分小さいことを要求する。その要求を満たす簡素な模型として,近年,擬南部ゴールドストンを暗黒物質とする模型が研究されている。いくつかのバリエーションがあるが,我々は,対称性の破れに伴うドメインウォールが生じず,エネルギー密度を現実的に説明できる模型で,かつ,模型に含まれるエネルギースケールに不自然な階層性がない模型の構築に成功した。これは,現実的な擬南部ゴールドストン暗黒物質模型を考える上で意義がある。また,擬南部ゴールドストン暗黒物質模型では,直接探索実験との比較の際に,量子補正を考慮する必要があるが,最終的な結果に効いてこない項は落としていいことを議論した。これによって理論計算はかなり簡素なものになった。
並行して,電弱相互作用をするスピン1暗黒物質模型を重力波で検証可能かを検討した。結果として,コライダー実験や,暗黒物質探索実験では迫れないパラメータ領域も,重力波を使えば検証可能な領域があることを示すことができた。結果は現在,雑誌に投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初期に提案された擬南部ゴールドストン暗黒物質の模型の問題点を解決できた。
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今後の研究の推進方策 |
擬南部ゴールドストン暗黒物質模型は,直接探索では検証できないため,どのように検証すべきかが難しい。コライダー実験や,宇宙論的観測でどのように検証可能かを,模型の特徴である断面積の速度依存性に着目して,明らかにしたい。
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