研究課題/領域番号 |
21K03579
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
浅野 雅子 成蹊大学, 理工学部, 教授 (90378539)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 弦理論 / ゲージ対称性 / 重力理論 / 弦の場の理論 / 超弦理論 / 双対性 / 高階スピン場 |
研究開始時の研究の概要 |
重力理論を、重力場とは異なる場(双対場)を用いて記述する重力の双対理論を構築し、超弦理論や場の理論の多様な双対性網の中での役割を明らかにすることを目指す。重力の双対理論を与える作用は、ゲージ固定した形では原理的に構成可能であるが、対称性を完全に保ったままの形での構築は困難であると考えられてきた。本研究では、代表者が超弦理論の基礎的性質の解明の目的で開発を進めてきた拡張された超弦理論を応用することにより、今までなされていなかった no-go 定理の前提条件を超えた解析を行う。
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研究実績の概要 |
前年度にまとめた弦ジャンクションの量子化に関して、物理的状態を定める条件として提案した条件の妥当性、OCQ(Old Covariant Quantization)以外の方法による量子化の実行、状態空間の対称性と代数構造、弦理論の臨界次元との関係など、残っていた課題の解決を目指して解析を進めた。特に、OCQによる量子化では、弦理論の場合も似た状況があるが、臨界次元の情報を明確に得ることができない。そのため、BRSまたは光円錐形式による量子化を実施して、同様の結論を得ることができるかどうかが重要なポイントとなるのであるが、弦理論の場合と同様に解析しようとした場合、弦の結合点の取り扱いが課題となってくる。これらの課題解決を模索して研究を進めたが、明確な結論を得られていない状況である。例えば、OCQでの解析から得られる物理的状態の自由度と、光円錐量子化を行なった場合に得られるだろうと期待される自由度が異なるという予備的な結果が得られており、さらに明確な理解を得る必要がある。 次に、5次元以上の高次元空間において、重力場の双対となり得る対称性を持つテンソル場を用いた作用の構成可能性についての検討を行なった。2次の作用についての結果はほぼ得られているが、任意の高次元の場合には複雑になるため、相互作用の構成と共に、さらに、整理を続けている状況である。 拡張された弦の場の理論の相互作用の研究については、代数構造から、形式的には、作用を書き下すことができる可能性が見出されており、引き続き具体的な検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
想定通りのエフォートを確保できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
まずはエフォートを確保し、途中段階にある解析をまとめることに注力する。弦ジャンクションの量子化に関する解析、および、零質量のテンソル場の一般的なゲージ不変作用と相互作用のさまざまな可能性についてこれまでに得た知見をまとめた上で、さらに必要な解析を行う。
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