研究課題/領域番号 |
21K03600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 東京工業大学 (2022-2023) 九州大学 (2021) |
研究代表者 |
長江 大輔 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特任准教授 (60455285)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 飛行時間検出器 / 薄膜 / マイクロチャンネルプレート |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では超重元素探索実験の高効率化を目指し、低エネルギーな重い粒子・軽い粒子どちらに対しても高時間分解能、高検出効率が達成でき、なおかつ粒子のエネルギー変化が極めて少ない、薄膜を用いた準非破壊型飛行時間検出器を開発する。まずは小型の試作機を設計・製作し、高時間分解能・高検出効率を達成するに必要な設定、薄膜の種類や厚さ等の基礎データの収集を241Amから放出されるアルファ線を用いて行う。この結果を基に超重元素探索用の大型の実機を設計・製作し、性能を評価する。性能評価はアルファ線や九州大タンデム加速器からの低エネルギービームを用いて行う。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、薄膜とマイクロチャンネルプレートを用いて、低エネルギー重粒子だけでなく、低エネルギー軽粒子に対しても高時間分解能、高検出効率が得られる準非破壊型飛行時間検出器を開発し、超重元素探索実験の高効率化を目指すものである。 九州大学タンデム加速器施設で行った試作機の性能評価試験で得られた時間分解能は十分ではなかったものの、検出効率は満足できるものであった。また、両者にはビームの入射位置による依存性が観測された。時間分機能の向上ならびに各位置依存性を改善するためにシミュレーションを進めた。シミュレーションの結果をもとに、新たな検出器を完成させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新たに開発した準非破壊型飛行時間検出器では、低エネルギーの軽粒子でも高効率・高分解能で飛行時間を測定できる見込みである。これを用いれば超重元素探索実験において、これまで難しかった超重元素生成時の核融合反応の際に放出された軽粒子と生成された超重元素の崩壊に伴う軽粒子との識別が可能となる。その結果、高効率な超重元素探索が実現し、119番以降の元素の発見に大きな寄与が期待できる。
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