| 研究課題/領域番号 |
21K03614
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
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| 応募区分 | 一般 |
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| 審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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| 研究機関 | 神戸大学 |
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研究代表者 |
斎藤 貴之 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (40399291)
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| 研究分担者 |
平居 悠 東北大学, 理学研究科, 特任研究員(日本学術振興会特別研究員CPD) (60824232)
藤井 通子 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (90722330)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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| 配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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| キーワード | 球状星団 / 銀河形成 / 化学進化 / 星団形成 / 組成異常 |
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| 研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、球状星団で近年見つかってきた元素組成異常の起源は何かという問いに答えることである。そのために、既存の化学進化モデルを大幅に拡張して多様な起源候補過程を含み、恒星スケールまで分解した超高分解能銀河形成シミュレーションを行い、その起源の研究を行う。
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| 研究実績の概要 |
JWST により、多くのz~10の銀河の姿が明らかになってきた。その中で、GN-z11 とよばれるz=10.6に存在する銀河は窒素/酸素比が通常の銀河よりも著しく高い(太陽組成の4倍以上)というユニークな特徴が見つかっており、特に初期の銀河形成過程を読み解く上で重要な天体かもしれないと目されている。このような窒素/酸素比が高い状態は球状星団のメンバーからも見つかっており、高赤方銀河と球状星団の形成メカニズムに類似性があるかもしれない。また重力レンズによりz~10においても複数の非常に高密度な星団ができていることが報告されている。回転する大質量星からの星風の寄与の重要性についてはこれまでも指摘されてきているが、それらは one-zone シミュレーションであり、3次元銀河形成シミュレーションによる報告はまだない。そこでこれまで星団形成過程・星団内化学進化の研究のために開発してきた化学進化モデルを導入したN体/SPHシミュレーションモデルを高赤方偏移大質量銀河形成に領域に焦点を絞ったシミュレーションを行い、z~10の銀河の化学進化について調べた。計算体積を(100Mpc/h)^3とし、zoom-in の手法を用いて高い分解能を実現した。これによると、特に回転する大質量星から放出される星風による汚染により高い窒素/酸素比を持つ多数の星団が形成されることがわかった。時間がたつと超新星爆発による汚染が進むことで窒素/酸素比が著しく高いという状況は解消され、近傍の銀河の持つ典型値に落ち着く。GN-z11 のような銀河は星風汚染を伴う星団を内包している可能性がある。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
星風による星団汚染モデルの応用により、高赤方偏移銀河の化学進化の研究を展開することができた。
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| 今後の研究の推進方策 |
球状星団で知られていた化学組成異常の起源の一つとして考えられてきた回転する大質量星からの星風が高赤方偏移銀河における特異な窒素/酸素比と関連している可能性があり、銀河形成・星団形成を統一的に理解することができるようになると期待される。これら成果について速やかにまとめる必要がある。高赤方偏移銀河は非常にコンパクトであることが知られているが、このような構造を作る上で輻射場の重要性も指摘されている。輻射場の効果を考慮したより現実的なモデル化を行う必要がある。また、恒星を直接分解した銀河形成シミュレーションを行うことの重要性がよりはっきりしてきた。恒星の運動を精密に積分できるASURA+BRDIGE による銀河形成シミュレーションを進める。
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