研究課題/領域番号 |
21K03658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
筆保 弘徳 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (00435843)
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研究分担者 |
松岡 大祐 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(情報エンジニアリングプログラム), 副主任研究員 (80543230)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 台風非軸対称構造 / 傾圧不安定 / 回転水槽実験 / 深層学習 / 台風 / 多角形壁雲ライフサイクル / 室内実験 / 回転水槽 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、台風条件下で行った回転水槽実験の結果を学習データとした深層学習により、力学に依存しない流体予測モデルを開発して、台風多角形壁雲のライフサイクルをもたらすトリガーを解明することである。第一段階として、台風構造に基づいた条件での回転水槽実験を実施する。第二段階では、その回転水槽実験の結果を学習データに用いた深層学習を行い、統計学的アプローチによる流体予測モデルを開発する。流体予測モデルの結果にはGrad-CAMを適用して予測根拠を調べる。回転水槽実験と深層学習を組み合わせて、台風壁雲で発生する波動のライフサイクルを左右するきっかけが、何でどこであるのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は台風の非軸対称構造の形成に焦点を当て、回転水槽実験と深層学習を組み合わせた予測モデルの開発に取り組んだ。傾圧不安定を模擬する実験では、異なる回転速度や水深条件下で144回の実験を実施し、非軸対称運動エネルギーの分布を詳細に調査した。粒子画像流速測定法による速度分析とフーリエ解析を用いて波数を算出し、さらにその結果を教師データとした畳み込みニューラルネットワークを用いた波数推定モデルを開発した。このモデルは6クラス分類で高精度を示し、非軸対称構造の予測に寄与する可能性が高い。これらの研究成果は、学会発表5件と学術論文2偏を通じて広く共有された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は台風の非軸対称構造の形成メカニズムを解明し、より正確な台風予測モデルの開発に寄与する可能性がある。特に、回転水槽実験と深層学習を活用した新しいアプローチは、従来の予測手法に比べて精度を大幅に向上させることが期待される。この進展により、台風予測の改善が可能となり、災害対策の効率化や被害の軽減に直接的な影響を及ぼす。社会的な安全と経済的損失の低減に貢献する。また、学術界においては、新たな研究領域を開拓し、気象学の理解を深める契機となる。
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