研究課題/領域番号 |
21K03750
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
西野 秀郎 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (50316890)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ガイド波 / 人工知能 / 減肉評価 / 深層ニューラルネットワーク / 畳み込みニューラルネットワーク / AI / 非破壊検査 / 超音波 / ディープラーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,超音波ガイド波計測における重要かつ未解明な配管減肉の減肉深さの定量を人工知能(AI)によって実現できるか?に解を与えることを目的とする。AIは,容易に得られる情報(入力)から知りたい情報(出力)が得られる技術である。これまで申請者はガイド波の欠陥での反射現象を良く説明できる数学モデルを構築し,その中で多周波数の反射率に多くの減肉形状の情報が有することを証明している。本AIでは,入力は多周波数の反射率とし,出力は減肉深さである。AIの実現にはまた大量の学習データが必要である。数学モデルは,多種多量の学習データを極めて高速に取得できる。有限要素法の利用も併せてAIの精度を高める。
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研究実績の概要 |
本手法は,多周波のガイド波の減肉反射率を入力とする深層ニューラルネットワーク(DNN)により当該減肉の減肉深さを推定する手法を提案し,検証するものである。本年度は,基礎的な手法に関しての論文作成を開始している。2023年度前半中には投稿予定。 本年度の新規事項としては大きく3点を実施した。1つ目は化学プラントにおける実機減肉3点に対して本手法を適用した。その結果,0.5mm許容誤差においてすべて正答することができている。これらの実施においては,要素技術としてガイド波の指向性制御を可能とするデジタル信号処理方法を提案している。アクティブ信号処理の一種である。 新規2つ目として,これまでの全結合層により形成された深層ニューラルネットワークに加え,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)による手法を提案実施している。本手法では入力層には時間周波数信号を2次元データとして与える全く新しい方法である。本手法を用いることで,従来のDNNによる手法に比べ,若干であるが正答率の向上(概ね85%程度から90%程度への向上)が確認できている。入力層への情報量の増大が大きく寄与していると考えている。 3点目の新規事項は,出力層の分類数の増加を実現可能としたことである。教師あり人工知能では,必要十分な学習データの確保が,その精度や完成度に直結することは明白である。本提案の手法は,学習データに実験に頼らずとも大量の学習データを作成可能な手法としてガイド波の減肉反射率を計算できる数学モデルを用いている。このことは,短時間で大量の学習データ作成が可能であることを示している。一般にAI出力の分類数の増大には,増大に見合った学習データの増大が必要になる。本手法はこのことを可能とする。これらの実現を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究実績の最後にも記載したが,人工知能の分類において,分類数を増大させることに成功している。これは当初の目標内容には含まれていないものである。この実現の背景には,基本的に数学モデルを用いることで学習データを無尽蔵に増加させることができる本手法の優位性に起因する。このことの本質として,分類における分類数の増加は分類と対である回帰に肉薄することを示している。人工知能におけるこれらの研究も可能であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの予定通り推進していく部分としては以下3点。(1) 複数ある実機減肉配管に対して,本手法を適用し検証を進める。(2)DNNとCNNにより,減肉位置と深さの同時推定手法の検証を進める。(3)実機データを反映させた大規模FEM計算と実験との比較を行うことで,波動現象としての理解を深める。 新規事項としては,分類と回帰を比較し,両者の長所と短所を考察したい。特に分類数を増大させた分類手法は,分類の利点と回帰の利点の2つを有する手法である。これらの観点から新しいガイド波AI手法を構築していく。
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