研究課題/領域番号 |
21K03792
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
清水 透 東京電機大学, 理工学部, 研究員 (60357217)
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研究分担者 |
渡利 久規 東京電機大学, 理工学部, 教授 (90210971)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | FFF方式 / 焼結 / 脱脂 / Ti合金 / 3Dプリンタ / 低酸素分圧 / CP-Ti / TiAl金属間化合物 / 超低酸素分圧焼結 / TiAl合金 / 三次元積層造形 / 3Dプリンティング / チタン系合金 / 低酸素分圧焼結 |
研究開始時の研究の概要 |
FFF/FDM(ノズルから造形素材を吐出して積み上げる方式の三次元積層造形技術)により金属コンパウンドを積層し造形・焼結する積層造形技術(AM技術)を確立し、チタン合金およびTiAl金属間化合物のAM技術を実施する。造形には既存のFFFシステムを改良して行う。しかし、TiAl系合金は酸化性が高く高品位での焼結が困難である。そのため、超低酸素分圧での焼結が可能な超低酸素分圧炉を開発し、良好な焼結が困難なこれらの合金を高品質で積層造形・焼結する技術を確立する。最終的にTiAl系合金AM造形可能な条件を明らかにし、さらに、超低酸素分圧雰囲気での焼結の有用性、工業利用の可能性についても明らかにする。
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研究実績の概要 |
全体の研究開発において焼結型金属三次元造形、特にFFF方式による低コスト造形装置を利用しての、チタン、チタン合金のAM技術の開発した。 特に最終年度においては、初年度において開発したチタン系フィラメント、およびその後改良したフィラメントをさらに、高強度、高弾性化したフィラメントを利用して、試験片造形を行った。 次に、次年度において開発した耐酸素分圧脱脂、焼結炉を利用してのチタン系合金の脱脂・焼結をおこなった。脱脂焼結炉は、マグネシウムによる水分除去フィルター、初年度で導入した低酸素分圧発生装置を組み合わせて焼結炉を構成し、超低酸素分圧下での加熱脱脂。焼結を行った。構成した炉において加熱実験を行ったところ、水分除去フィルターのみで10-19atm、さらに低酸素分圧発生装置を用いることにより10-26atmの低酸素分圧の不活性雰囲気を発生できた。ちなみに、Tiは1150℃では10-22atm以下で還元が可能となる。 これらの成形装置、脱脂焼結炉による、試験片造形を行い、Ti6Al4V合金の評価用試験片の造形を試みた。試験片作成はクオリティ向上の目的で1150℃という相対的に低温の焼結温度としたが、4時間の焼結時間で92%の相対密度の達成が可能であった。また、引張強度も800MPaレベルの強度を得ることが可能であった。一方、FFF方式の造形による造形装置は樹脂用に最適化されており、造形品質の向上にはスライシングソフトウエアの改良、造形温度管理の最適化などが必要になってくることも確認された。現状の造形においてこれらの限界から、積層界面での欠陥が入りやすく、造形形状に品質、強度が大きく影響することも確認した。
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