研究課題/領域番号 |
21K03807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
篠永 東吾 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 助教 (60748507)
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研究分担者 |
岡本 康寛 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (40304331)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 大面積電子ビーム / EBポリッシング / 表面平滑化 / 表面粗さ / 熱流体解析 / 溶融金属 / 表面張力 / 微細凹凸形状 / 電磁場解析 / 電子ビーム / 電子集中現象 |
研究開始時の研究の概要 |
射出成型金型や金属製インプラント表面は,表面粗さを1μmRz程度以下にする表面仕上げが必要である.通常,これら金属材料の表面仕上げは手磨きにより行われるが,熟練した技術や長時間を要するため,表面仕上げの高能率化が課題となっている.大面積電子ビームを用いたEBポリッシング法は材料の極表面を瞬時に溶融・蒸発することができ,数μmRzの初期表面粗さを有する金属材料の高能率表面仕上げが可能である.本研究課題では,凸部への電子集中現象,溶融金属の凹部への流動・再凝固層現象を考慮した熱流体解析によりEBポリッシングメカニズムの解明を試みる.また,表面粗さの大きな凹凸形状に対する高能率表面平滑化を試みる.
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研究成果の概要 |
大面積電子ビームを用いたEBポリッシングでは,高エネルギー密度を有する電子ビームをパルス状に繰り返し照射することで,金属材料の極表面を瞬時かつ均一に溶融することができる.本手法により,初期表面粗さが数μmRzの凹凸形状を有した鉄鋼系金型表面をわずか数分で1μmRz以下に仕上げることが可能である.ここで,EBポリッシングによる表面平滑化メカニズムについては明らかになっていない.本研究では,凸部への電子集中現象や,溶融金属の流動性を考慮した数値解析手法により,EBポリッシングメカニズムの解明を試みた.また,表面粗さが大きな金属材料に対して,EBポリッシングによる高能率な表面平滑化を試みた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属製品は用途に応じて表面仕上げが必要である.これまでの研究で,大面積電子ビーム照射法を用いたEBポリッシングによって,鉄鋼系金型などを高能率に表面平滑化することができることを明らかにしてきた.しかしながら,EBポリッシングメカニズムについては未解明であった.本研究で構築した熱流体解析により,電子ビーム照射による溶融金属の流動や表面形状変化の過程などを見出すことができた.研究成果は,様々な実用材料や加工面に対して,EBポリッシングにより高能率な表面仕上げを実現するために有用であると考えられる.さらに,大面積電子ビーム照射によるフィレット加工など,様々な加工現象の解明にも有効である可能性がある.
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